大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問64 (日本史B(第6問) 問6)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問64(日本史B(第6問) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

日本史の授業で、フミエさんの班は、近現代における日本と世界の関係についてまとめることになった。発表Cを読み、後の問いに答えよ。

C フミエさんの発表
私は、戦後日本が独立した後の1956年に調印された日ソ共同宣言について発表します。この宣言で、日本とソ連の戦争状態が正式に終了しました。日ソ共同宣言は、( ア )点で重要だと思います。当時の内閣は、占領が終了した後の日本の針路を模索していました。
一方で、個人に注目すると、e 占領期に世界的に評価された日本人も登場しました。世界と日本の動向に注目しながら、これからさらに勉強していきたいと考えています。

下線部eに関連して、占領期に世界的に評価された日本人に関して述べた次の文a~dについて、正しいものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

a  湯川秀樹がノーベル物理学賞を受賞した。
b  大江健三郎がノーベル文学賞を受賞した。
c  宮崎駿の『千と千尋の神隠し』がベルリン国際映画祭でグランプリ(最優秀作品賞)を受賞した。
d  黒澤(黒沢)明の『羅生門』がヴェネツィア国際映画祭(ベネチア映画祭)でグランプリ(最高作品賞)を受賞した。
  • a・c
  • a・d
  • b・c
  • b・d

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい組合せは a・d です。

占領期(1945〜1952年)に海外から高く評価された日本人や作品として、湯川秀樹のノーベル物理学賞受賞(1949年)と、黒澤明監督『羅生門』のヴェネツィア国際映画祭グランプリ受賞(1951年)が当てはまります。

他の選択肢は時期が占領期より後なので該当しません。

 

 

【各選択肢の説明】

a 湯川秀樹がノーベル物理学賞を受賞した。
1949年に受賞しました。

連合国による占領下での快挙で、日本の学術水準の高さを世界に示しました。

 

b 大江健三郎がノーベル文学賞を受賞した。
受賞は1994年で、占領期から大きく離れています。

 

c 宮崎駿の『千と千尋の神隠し』がベルリン国際映画祭でグランプリを受賞した。
受賞は2002年です。

これも占領期よりはるか後の出来事です。

 

d 黒澤明の『羅生門』がヴェネツィア国際映画祭でグランプリを受賞した。
受賞は1951年で、まだ占領が続いていた時期です。

日本映画の評価を国際的に高めました。

選択肢1. a・c

誤りです。

選択肢2. a・d

正しいです。

選択肢3. b・c

誤りです。

選択肢4. b・d

誤りです。

まとめ

占領期にも日本の学者や映画人は世界で評価され、湯川秀樹と黒澤明はその代表例でした。

こうした成功は、日本が国際社会に復帰するうえで大きな励みとなりました。

一方、大江健三郎や宮崎駿の活躍は、独立後に文化面で評価が広がった段階に位置づけられます。

 

 

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