大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問72 (地理B(第2問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問72(地理B(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

ゲンさんたちは、地理の授業で製造業のグローバル化について探究した。ゲンさんたちが探究したことに関する次の問いに答えよ。

ゲンさんたちは、自動車産業のグローバル化に関する新聞記事の切抜きをまとめた次の資料1を先生から提示された。資料1中の記事AとBの発行年は、1992年と2005年のいずれかである。また、後の図1は、資料1を見てゲンさんたちが作成した2000年と2019年における国別の国内自動車生産台数*を示したものである。資料1と図1をもとにしたゲンさんたちによる会話文中の( ア )( イ )に当てはまる語句と記事との組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
*2019年時点における上位12か国。

ゲン  「資料1から、日本の大手自動車メーカーの販売台数が世界一になったことがわかるね」
ナオコ 「でも図1を見ると、日本の国内生産台数は1位ではないね。また、中国やインドなどの新興工業国では国内生産台数が大きく増加しているね」
ゲン  「日本では国内生産台数は減少しているよ。日本の動きは、図1に示した欧米の先進工業国と( ア )傾向だね」
リョウ 「2000年以降に日本の自動車メーカーが現地生産を進めようとした主な背景も、資料1の記事( イ )からうかがえるね」
ケイタ 「製造業の生産拠点の移動が進んできたのかな。もっと調べてみよう」
問題文の画像
  • ア:共通する  イ:A
  • ア:共通する  イ:B
  • ア:異なる   イ:A
  • ア:異なる   イ:B

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この過去問の解説 (1件)

01

日本の国内自動車生産台数が減少している動きは、図1にある欧米の先進工業国と共通する傾向です。

また、2000年以降に日本の自動車メーカーが現地生産を拡大した主な背景として示されているのは、記事Bにある自由貿易協定(FTA)の締結です。

したがって、(ア)は「共通する」、(イ)は「B」と結び付けるのが最も適当です。

選択肢1. ア:共通する  イ:A

欧米の生産台数減少と日本の減少は確かに共通していますが、記事Aは1990年代の貿易摩擦を扱っており、2000年以降の現地生産拡大の説明には合いません。

選択肢2. ア:共通する  イ:B

欧米と日本の減少が共通である点と、2000年代のFTAが現地生産を後押しした点の双方が図と記事によって裏づけられます。

最も整合します。

選択肢3. ア:異なる   イ:A

図1では欧米も日本も減少傾向なので「異なる」は当てはまりません。

加えて記事Aは時期が古く現地生産拡大の主因としては弱いです。

選択肢4. ア:異なる   イ:B

同じく「異なる」は図1の動きと矛盾します。

まとめ

図1が示すのは、2000年から2019年にかけて先進国での生産がそろって減る一方、新興国が大きく伸びたという構図です。

記事Bが示すFTAは、市場拡大と関税引き下げを見込んで現地生産を進める直接の要因になります。

これらを結び付けると、欧米と日本の減少は共通し、現地生産を促した背景は記事Bに描かれていることが理解できます。

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