大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問75 (地理B(第2問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問75(地理B(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

ゲンさんたちは、地理の授業で製造業のグローバル化について探究した。ゲンさんたちが探究したことに関する次の問いに答えよ。

ゲンさんたちは、製造業のグローバル化と産業構造の変化について考えるため、いくつかの国タ~ツの1980年、1995年、2016年の産業別就業者割合を次の図に示した。また、文J~Lは、タ~ツのいずれかにおける製造業のグローバル化と産業構造の変化について述べたものである。タ~ツとJ~Lとの組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

J  1980年から1995年にかけては製造業の拡大が経済成長を牽引(けんいん)していたが、それ以降は製造業の生産拠点が国内から国外に移動している。
K  1980年には農林水産業が中心であったが、2016年には工業製品の世界的な生産拠点としての役割が高まっている。
L  3か国の中では最も早い時期から経済のサービス化が進み、製造業においては付加価値の高い製品の生産が拡大している。
問題文の画像
  • タ:J  チ:K  ツ:L
  • タ:J  チ:L  ツ:K
  • タ:K  チ:J  ツ:L
  • タ:K  チ:L  ツ:J
  • タ:L  チ:J  ツ:K
  • タ:L  チ:K  ツ:J

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この過去問の解説 (3件)

01

ゲンさんたちは、1980年から2016年までの3つの国(タ・チ・ツ)の産業別就業者割合の変化を通じて、製造業のグローバル化と産業構造の変化について学びました。それぞれの国の特徴を理解することが、この問題を解く鍵となります。選択肢J~Lは、各国の産業変化の特徴を示しており、これらを正しく国に結びつける必要があります。

選択肢1. タ:J  チ:K  ツ:L

不適切です。

選択肢2. タ:J  チ:L  ツ:K

不適切です。

選択肢3. タ:K  チ:J  ツ:L

タにKを当てると、「1980年には農林水産業が中心であったが、2016年には工業製品の世界的な生産拠点となっている」ことと一致します。これは新興工業国に典型的な特徴です。

チにJを当てると、「1980年から1995年にかけて製造業が経済成長を牽引したが、その後生産拠点が国外へ移動した」と合致します。これは先進国に見られる動きです。

ツにLを当てると、「最も早くサービス化が進み、製造業も付加価値の高い製品の生産が拡大している」ことと合致します。これも先進国の特徴です。

選択肢4. タ:K  チ:L  ツ:J

不適切です。

選択肢5. タ:L  チ:J  ツ:K

不適切です。

選択肢6. タ:L  チ:K  ツ:J

不適切です。

まとめ

覚えておくポイント

製造業のグローバル化とは、製造拠点が安価な労働力や資源を求めて国内から海外へ移動すること。先進国ではこの傾向が強いです。

新興工業国は、1980年代には農林水産業が中心でも、その後急速に工業化し世界的な生産拠点になります。

サービス化の進展は先進国の特徴であり、製造業も付加価値の高い製品にシフトしています。

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02

三角グラフより製造業における各国の動きを理解させる問題です。タ~ツの各国の動きを正確におさえる必要があります。

 

タは1980年は第1次産業で高い値を示しています。年代を経過するとともに、その値は低位を示しつつ、第2次・3次産業が増加しています。

 

チは1980年は第2次産業で高い値を示しています。年代を経過するとともに、第2次・3次産業が増加しています。

 

ツは1980年は第2次・3次産業で高い値を示しています。年代を経過するとともに、第2次・3次産業が微増しています。

 

「J.1980年から1995年にかけては製造業の拡大が経済成長を牽引(けんいん)していたが、それ以降は製造業の生産拠点が国内から国外に移動している。」とあり、チが該当します。


 

「K.1980年には農林水産業が中心であったが、2016年には工業製品の世界的な生産拠点としての役割が高まっている。」とあり、タが該当します。


 

「L.3か国の中では最も早い時期から経済のサービス化が進み、製造業においては付加価値の高い製品の生産が拡大している。」とあり、ツが該当します。


 

選択肢1. タ:J  チ:K  ツ:L

不適です。

選択肢2. タ:J  チ:L  ツ:K

不適です。

選択肢3. タ:K  チ:J  ツ:L

適切です。

選択肢4. タ:K  チ:L  ツ:J

不適です。

選択肢5. タ:L  チ:J  ツ:K

不適です。

選択肢6. タ:L  チ:K  ツ:J

不適です。

まとめ

三角グラフは3つの指標を三角形の形で表現できる手法です。グラフの読み取り方法を誤らないように練習を行ってください。

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03

産業構造の動きから読み取ると、
タ:K チ:J ツ:L
が最も合います。

タは農業中心から工業化へ進み、チは工業が伸びたあと海外移転が進み、ツは早くからサービス業が優勢でした。

 


【各選択肢文と三国の動き】

・タとK
図でタは1980年に第1次産業が過半数ですが、2016年には第2次産業の比率が大きく上がっています。

農業国から「世界の工場」へ変わった流れに一致します。

Kの説明「1980年は農林水産業中心、2016年には工業製品の世界的生産拠点」がぴったり当てはまります。

 

・チとJ
チは1980→1995で第2次産業の割合が上昇し、1995→2016で下がり、代わって第3次産業が伸びています。

これは製造業が一度国内で拡大したあと、拠点が海外へ移った様子です。

Jの説明「1995年以降は生産拠点が国外へ移動」が示すパターンに対応します。

 

・ツとL
ツは1980年の時点で第3次産業が7割前後と高く、2016年にはさらに比率が上がっています。

早期からサービス化が進み、製造業は高付加価値化というLの内容と合致します。

選択肢1. タ:J  チ:K  ツ:L

誤りです。

選択肢2. タ:J  チ:L  ツ:K

誤りです。

選択肢3. タ:K  チ:J  ツ:L

正しいです。

選択肢4. タ:K  チ:L  ツ:J

誤りです。

選択肢5. タ:L  チ:J  ツ:K

誤りです。

選択肢6. タ:L  チ:K  ツ:J

誤りです。

まとめ

・タ:農業主体→工業化  → K

・チ:工業拡大→海外移転 → J

・ツ:早期サービス化    → L

 

産業別就業割合の変化を時系列で追うと、各国がたどった経済発展の段階と製造業のグローバル化の特徴が読み取れます。

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