大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問81 (地理B(第3問) 問4)
問題文
多国籍企業の集中度などが特に高い都市を世界都市とみなすことがある。次の図は、2000年と2020年のいずれかの時点における上位20の世界都市の地理的な位置を模式的に示したものであり、凡例EとFは、この20年間に上位20に加わった都市と外れた都市のいずれかである。また、後の文章は、世界都市に関連することがらを述べたものである。図中の凡例Fと文章中の( a )に当てはまる語句との組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
世界都市は、国際分業の進展に伴う激しい競争に直面している。その結果、上位20の都市の入れ替わりが起きている。世界都市は、多国籍企業が集まるだけでなく、世界的な( a )として重要な役割を果たしている。

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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問81(地理B(第3問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
多国籍企業の集中度などが特に高い都市を世界都市とみなすことがある。次の図は、2000年と2020年のいずれかの時点における上位20の世界都市の地理的な位置を模式的に示したものであり、凡例EとFは、この20年間に上位20に加わった都市と外れた都市のいずれかである。また、後の文章は、世界都市に関連することがらを述べたものである。図中の凡例Fと文章中の( a )に当てはまる語句との組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
世界都市は、国際分業の進展に伴う激しい競争に直面している。その結果、上位20の都市の入れ替わりが起きている。世界都市は、多国籍企業が集まるだけでなく、世界的な( a )として重要な役割を果たしている。

- F:加わった都市 a:金融業の取引拠点
- F:加わった都市 a:製造業の生産拠点
- F:外れた都市 a:金融業の取引拠点
- F:外れた都市 a:製造業の生産拠点
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、2000年と2020年の間で、世界都市ランキングの変動に注目し、図中の「F」が示す都市の性格と、文章中の(a)に入る語句との正しい組合せを問うものです。「世界都市」は、多国籍企業の本社や国際機関が集中し、グローバル経済の中枢として機能する都市を指します。特に「金融」「情報」「交通」などのグローバル機能を持つ都市は高く評価されます。
金融業の中心はすでに都市としての地位を確立しているロンドン・ニューヨーク・東京などで、新たに加わる都市の多くは、これまであまり注目されていなかった新興国や製造拠点都市です。誤りです。
一見妥当にも思えますが、世界都市の条件は単に「生産」ではなく、情報や金融のハブであるかどうかが重視されるため、「製造業」だけに偏った都市は上位に入りづらいです。誤りです。
正解です。2000年代には、金融中心地として栄えていた一部の都市(例:チューリッヒなど)が、近年相対的に地位を下げた可能性があります。これは、新興国の都市が経済発展とともに情報・サービス産業でも力をつけてきたことと関連しています。
製造業中心の都市は、そもそも「世界都市」として評価されにくい傾向にあります(例:デトロイトなどは凋落した自動車都市の典型)。また、外れる要因として金融ではなく製造だけに着目するのは不適切です。
誤りです。
覚えておくべきポイント:
世界都市は、「金融」「情報」「ビジネスサービス」などの知識集約型産業の中枢機能を持つ。2000年代以降は、アジアや中東などの新興都市(ドバイ、シンガポール、上海など)が台頭。一方で、旧来の金融中心都市の中には、相対的に地位を落とした例もある(例:チューリッヒなど)。世界都市のランク変動は、都市のグローバル機能の変化に注目して分析するのが重要です。
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02
世界の多国籍企業の進出に関する問題です。まずはEとFの都市の特徴を概観していきます。
Eは主にアジアに集中し、Fは主にヨーロッパに集中しています。アジアは安価な労働力が手に入り、外国資本を投入することで急速に産業が成長しています。逆にヨーロッパはその反動を受けています。工場の設立が急速に進み、輸出入に有利な世界都市は金融業の重要な拠点となっています。
不適です。
不適です。
適切です。
不適です。
近年、アジア諸国が急速に近代化が始まり、その安価な労働力を背景に生産の重要な拠点となっています。特に東南アジア各国の発展は目覚ましく、各国の工業の特徴を理解するようにしましょう。
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03
凡例Fは「外れた都市」、文中aには「金融業の取引拠点」が入ります。
2000年には上位だったが2020年には外れたヨーロッパの都市がFで示されており、近年新たに台頭したアジア・中東のEと対比できます。
世界都市は多国籍企業の本社が集まるだけでなく、国際金融を仲介する役割が大きいため、金融拠点という語句が最も適切です。
【凡例F=外れた都市】
Fで示されたロンドン周辺のアムステルダム・ブリュッセル・マドリードなどは2000年の上位20には入っていたが、2020年にはEや2時点とも含まれる都市の急成長都市に押されて順位を落としている。
一方Eは北京・上海・ドバイ・ムンバイなど近年急伸した都市であり、こちらが「加わった都市」に当たる。
【a=金融業の取引拠点】
世界都市の評価指標には証券取引所の規模や国際銀行業務の量が重視される。
ロンドン、ニューヨーク、香港、シンガポールなどが上位を維持していることからも、金融機能が世界都市の中核的役割であると分かる。
製造業の生産は近郊や海外に分散するため、上位都市の共通点としては当てはまらない。
誤りです。
誤りです。
正しいです。
誤りです。
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