大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問88 (地理B(第4問) 問3)
問題文
次の図4は、インドと中国*の行政区**について、2001年と2018年の1人当たり総生産と出生率を示したものである。図4に関することがらについて述べた文章中の下線部①~④のうちから、適当でないものを一つ選べ。
*台湾、ホンコン、マカオを含まない。
**インドの州には連邦直轄地を含み、島嶼部を除く。中国の省には、省に相当する市・自治区を含む。いずれも国境係争地を除く。
図4から、① 1人当たり総生産が高い地域では、出生率が低いという傾向がみられる。また、行政区における1人当たり総生産の差は、2001年から2018年にかけて、② インドよりも中国の方が大きくなったことが分かる。こうした傾向の背景には、両国の社会・経済状況の違いがある。インドでは、③ 政府主導の家族計画が浸透し、農村部を中心に出生率が大きく低下した。中国では政府による経済特区や外国企業による投資などの偏在により、④ 沿岸部と内陸部との経済格差が大きくなっている。

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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問88(地理B(第4問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
次の図4は、インドと中国*の行政区**について、2001年と2018年の1人当たり総生産と出生率を示したものである。図4に関することがらについて述べた文章中の下線部①~④のうちから、適当でないものを一つ選べ。
*台湾、ホンコン、マカオを含まない。
**インドの州には連邦直轄地を含み、島嶼部を除く。中国の省には、省に相当する市・自治区を含む。いずれも国境係争地を除く。
図4から、① 1人当たり総生産が高い地域では、出生率が低いという傾向がみられる。また、行政区における1人当たり総生産の差は、2001年から2018年にかけて、② インドよりも中国の方が大きくなったことが分かる。こうした傾向の背景には、両国の社会・経済状況の違いがある。インドでは、③ 政府主導の家族計画が浸透し、農村部を中心に出生率が大きく低下した。中国では政府による経済特区や外国企業による投資などの偏在により、④ 沿岸部と内陸部との経済格差が大きくなっている。

- ①
- ②
- ③
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この過去問の解説 (1件)
01
誤りを含むのは
「③政府主導の家族計画が浸透し、農村部を中心に出生率が大きく低下した。」です。
インドの家族計画は政府主導で進められているものの、特に農村部ではその浸透が遅れており、出生率の低下は都市部で進んでいることが多いです。
図4を確認すると、1人当たり総生産が高い地域では出生率が低いという明確な傾向が見て取れます。
この記述は正しいです。
経済発展が進む地域で、教育水準や生活環境の改善により、出生率が低下する傾向が一般的に見られます。
図4を見ても、中国の1人当たり総生産はインドよりも高い成長を示しており、差が大きくなっていることが分かります。
この記述も正しいです。
中国の経済発展の速度がインドを上回っていることが反映されています。
インドの家族計画政策は都市部を中心に進んでいますが、農村部では依然として出生率が高い地域が多いため、この記述は誤りです。
農村部での家族計画の浸透は都市部より遅れており、そのため出生率が大きく低下しているとは言えません。
図4からもわかるように、中国では経済特区や外国企業による投資が沿岸部に集中し、内陸部との経済格差が大きくなっています。
インドでも似たような現象が見られます。
この記述は正しいです。
・出生率の低下と経済発展の関係:一般的に、経済が発展すると出生率は低下します。
・中国の経済成長がインドを上回る:1人当たり総生産の差が広がっています。
・インドの家族計画:農村部ではその浸透が遅れており、出生率の低下が都市部中心で進んでいます。
・経済格差:特に沿岸部と内陸部での格差が広がっています。
したがって、誤りを含む記述は、「③政府主導の家族計画が浸透し、農村部を中心に出生率が大きく低下した」 です。
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