大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問68 (地理B(第1問) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問68(地理B(第1問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

自然環境と自然災害に関する次の問いに答えよ。

侵食の速さは、その土地の地形や気候、地殻変動、土地利用などの影響を受ける。次の表2中のサ~スは、アペニン山脈、グレートディヴァイディング山脈、スリランカ高原のいずれかの地域における侵食の速さを示したものである。また、後の文J~Lは、サ~スのいずれかの地域の状況を説明したものである。サ~スとJ~Lとの組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

J  活断層があり、山崩れが発生することがある。
K  地殻変動は活発ではなく、森林伐採が進んでいる。
L  地殻変動は活発ではなく、森林に覆われている。
問題文の画像
  • サ:J  シ:K  ス:L
  • サ:J  シ:L  ス:K
  • サ:K  シ:J  ス:L
  • サ:K  シ:L  ス:J
  • サ:L  シ:J  ス:K
  • サ:L  シ:K  ス:J

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この過去問の解説 (2件)

01

正しい組合せは
「サ:J シ:L ス:K」 です。

 

 

は過去も最近も侵食速度が非常に大きく、活断層や山崩れの多いアペニン山脈の条件と一致します。→J

 

は過去・最近とも侵食速度がきわめて小さく、地殻が安定し、森林に覆われたスリランカ高原の特徴と一致します。→L

 

は過去は小さいのに最近は急増していて、地殻は安定でも近年の森林伐採により侵食が激化したグレートディヴァイディング山脈の条件と一致します。→K

選択肢1. サ:J  シ:K  ス:L

誤りです。

選択肢2. サ:J  シ:L  ス:K

正しい組み合わせです。

選択肢3. サ:K  シ:J  ス:L

誤りです。

選択肢4. サ:K  シ:L  ス:J

誤りです。

選択肢5. サ:L  シ:J  ス:K

誤りです。

選択肢6. サ:L  シ:K  ス:J

誤りです。

参考になった数1

02

「サ:J シ:L ス:K」が正答です。

 

アペニン山脈はイタリア半島を南北に縦断する山脈で、アルプス・ヒマラヤ造山帯の活動に伴って形成された新期造山帯の一つで、火山活動があり急峻な地形です。浸食作用も激しく、土砂災害をしばしばもたらします。

→過去・現在ともに浸食が激しいので「サーJ」

 

グレートディバイディング(大分水嶺)山脈はオーストラリア東岸に位置し、シドニーなどの温帯地域と大陸中央部の砂漠地帯との境界を形成しています。古期造山帯であり比較的傾斜はゆるやかですが、近年は羊の放牧や農地の拡大のため人工の手による浸食作用が進んでいます。

→過去:浸食が少ない 現在:激しい浸食「スーK」

 

スリランカ高原はインド亜大陸の南に位置するスリランカ島の中央部にあります。発展途上国であるスリランカではまだ高原の積極的な伐採などは行われていません。

→過去・現在ともに浸食が少ない「シーL」

選択肢1. サ:J  シ:K  ス:L

間違った組み合わせです。

選択肢2. サ:J  シ:L  ス:K

正しい組み合わせです。

選択肢3. サ:K  シ:J  ス:L

間違った組み合わせです。

選択肢4. サ:K  シ:L  ス:J

間違った組み合わせです。

選択肢5. サ:L  シ:J  ス:K

間違った組み合わせです。

選択肢6. サ:L  シ:K  ス:J

間違った組み合わせです。

まとめ

安定陸塊や古期造山帯は過去の地殻変動は小さく、浸食作用は小さくなります。

対して新期造山帯はアルプス山脈など急峻な地形となり、大きな浸食作用が過去から現在に至るまで続きます。

新期造山帯は「アルプス・ヒマラヤ造山帯」と「環太平洋造山帯」しかないので、位置を憶えましょう。

またオーストラリアの地誌も大切です。

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