大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問69 (地理B(第1問) 問4)
問題文
次の図3は、熱帯付近の海域を示したものである。また、後の選択肢の図は、図3中のP~Sのいずれかの海域における、熱帯低気圧の移動経路と主な移動方向を示したものである。海域Rに該当するものを一つ選べ。
選択肢の図:熱帯低気圧の移動経路を実線で、主な移動方向を矢印で、それぞれ示している。期間は2017~2019年。気象庁の資料などにより作成。

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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問69(地理B(第1問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
次の図3は、熱帯付近の海域を示したものである。また、後の選択肢の図は、図3中のP~Sのいずれかの海域における、熱帯低気圧の移動経路と主な移動方向を示したものである。海域Rに該当するものを一つ選べ。
選択肢の図:熱帯低気圧の移動経路を実線で、主な移動方向を矢印で、それぞれ示している。期間は2017~2019年。気象庁の資料などにより作成。

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この過去問の解説 (1件)
01
正答は「西北西に移動する図」です。
この問題は貿易風と地球の自転によるコリオリ効果の理解について問われています。
赤道上の太平洋上空で発生した熱帯低気圧は、東から西へと流れる貿易風に乗ってほぼ真西に進みます。
しかし東南アジア上空まで流れると、コリオリ効果によって次第に北側、もしくは南側へと進路を変えていき、北西方向へと進みます。
北半球ではこの熱帯低気圧が勢力を増すと台風となり、高緯度地域の偏西風の影響を受け始めて進路が北東に変わり、日本などの東アジア地域に到達します。
Pの海域です。
南南西に進路があるので、南半球であることが分かります。
コリオリ効果が強き始め、Sの海域と比べてより南へと進路を変えています。
Sの海域です。
熱帯低気圧の発生初期で、コリオリ効果が徐々に働き始めています。
西南西へと向かっているので南半球と判断することが大切です。
Rの海域で正答です。
コリオリの力が働き始め、西北西に力が働き始めています。
Qの海域です。
熱帯低気圧が生まれてから時間が経ち、コリオリの力が強く働き始めて進路がより北に偏っていきます。
コリオリの力とは、地球の自転によって東から西、西から東へと流れる気団が、北半球なら北へ、南半球なら南へと方向がずれていく地学的な現象です。
貿易風、偏西風、極東風、そして海流の方向と合わせて世界地図や地図帳で確認するとよいでしょう。
熱帯低気圧は発達すると、極東地域では台風、メキシコ湾ではハリケーン、インド洋ではサイクロン、オーストラリアではウィリーウィリーになります。
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