大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問73 (地理B(第2問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問73(地理B(第2問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

資源と産業に関する次の問いに答えよ。

次の図3は、カツオ・マグロ類を使用したツナ缶詰の生産量と輸入量について、世界に占める割合が1%以上の国・地域を示したものである。図3に関することがらについて述べた文章中の下線部①~④のうちから、最も適当なものを一つ選べ。

ツナ缶詰の主要な生産地をみると、インド洋の島嶼(とうしょ)国では、原料の漁獲域に近いことをいかして、ツナ缶詰が生産されている。また、ヨーロッパでは、市場に近い内陸国にツナ缶詰の工場が多く立地している
ツナ缶詰の消費について考えると、アメリカ合衆国やスペインでは、自国生産によって、国内需要のほとんどを充足しているといえる。また、西アジアや北アフリカでは、伝統的な食文化を背景に、ツナ缶詰はほとんど消費されていない
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この過去問の解説 (2件)

01

正答は「①原料の漁獲域に近いことをいかして、ツナ缶詰が生産されている。」です。

 

ツナ缶の原材料であるマグロ・カツオは生鮮物で、新鮮さが大切です。

そのため、沿岸部の市場に水揚げされた後すぐに加工する必要があります。

またマグロ・カツオの生息域は太平洋やインド洋の熱帯・温帯地域です。

ですので、タイやマレーシア、インドネシアなどの漁場に近い国でツナ缶が生産されます。

 

選択肢1. ①

正答です。

 

東南アジア諸国では自国で生産したツナ缶を消費するため、あえて輸入する必要はありません。

選択肢2. ②

誤りです。

 

スペインやイタリアなどの海洋に面した国で生産させています。

選択肢3. ③

誤りです。

 

アメリカは生産量も多いですが輸入量も多いといえるので、自国の生産量だけではまかなえていません。

 

選択肢4. ④

誤りです。

 

アフリカ北部のリビア、スーダンで輸入が認められます。

まとめ

水揚げ後すぐに加工しなければいけないという生鮮漁獲物の特徴を踏まえて考えましょう。

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02

最も適当な選択肢は「①」です。

 

 

図3の「生産量」では、インド洋の島しょ国(セーシェル・モルディブ・モーリシャスなど)に大きな円が描かれています。

これらの国はカツオ・マグロ類の好漁場に近く、漁獲物をすぐに加工できる立地条件をいかしてツナ缶詰を大量に生産しています。

したがって①は図に合致します。

選択肢1. ①

図3の生産量円はインド洋の島しょ国に集中しています。

近海で獲れた魚を即時加工できる立地条件による集積であり妥当です。

選択肢2. ②

生産量円はスペイン・イタリアなど海岸部に立地しています。

内陸国は小円か無印です。

したがって誤りです。

 

選択肢3. ③

図3の輸入量円で両国とも大きな輸入シェアを示しています。

国内生産だけでは賄えていません。

したがって誤りです。

選択肢4. ④

図3の輸入量円にサウジアラビアやエジプトなどが描かれ、消費が小さくないことが読み取れます。

したがって誤りです。

まとめ

インド洋島しょ国の生産集中は漁獲域への近接という立地要因で説明できるため、①が最も適当です。

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