大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問76 (地理B(第2問) 問5)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問76(地理B(第2問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

資源と産業に関する次の問いに答えよ。

次の図6は、世界における穀物の輸出入量を地域別に集計*したものであり、サとシは輸出量と輸入量のいずれか、GとHは北アメリカとヨーロッパのいずれかである。輸入量と北アメリカとの正しい組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
*同一地域内の各国間の輸出入量も含まれる。
問題文の画像
  • 輸入量:サ  北アメリカ:G
  • 輸入量:サ  北アメリカ:H
  • 輸入量:シ  北アメリカ:G
  • 輸入量:シ  北アメリカ:H

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この過去問の解説 (1件)

01

正答は「輸入量:サ  北アメリカ:H」です。

 

この問題の特徴は、輸出入量が金額ではなくトン数であることです。これは電子機器などの短小高価値型の品でなく、鉱物資源、機械、農産物などの重厚長大型の品目を表しています。

 

まずサとシのどちらが輸入量なのかを、アジアを見て判断します。アジア、特に中国は鉄鉱石や粗鋼の輸入が大変多く、輸入量に反映されていることから、サが輸入量と判断します。

 

次にGとHのどちらがアメリカなのか考えましょう。これはアメリカではなくヨーロッパを判断することが大切です。ヨーロッパでは1997~1999年に対して、2017~2019年では輸出入ともに急増しています。これは★EU加盟国の増加によって域内貿易が活発化したことを反映しています。冷戦時代の旧東側諸国で粗鋼や自動車などが生産され、西ヨーロッパ諸国へと輸出されています。

よってGがヨーロッパで、Hが北アメリカとなります。

 

★21世紀におけるEU拡大

・2004年

 ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア

 キプロス、マルタ

・2007年

 ルーマニア、ブルガリア

・2013年

 クロアチア

選択肢1. 輸入量:サ  北アメリカ:G

間違った組み合わせです。

選択肢2. 輸入量:サ  北アメリカ:H

正しい組み合わせです。

選択肢3. 輸入量:シ  北アメリカ:G

間違った組み合わせです。

選択肢4. 輸入量:シ  北アメリカ:H

間違った組み合わせです。

まとめ

EU域内でも貿易の国際分担が成されており、産業の発達が遅れている旧東側諸国で重量長大型の機械や石炭などの鉱物資源が生産され、西ヨーロッパへと輸出されます。

EUでは域内での貿易も輸出入に算入されています。

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