大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問86 (地理B(第4問) 問3)
問題文
地中海周辺の地域の自然と社会に関する次の問いに答えよ。
次の図3は、2005年と2015年における、いくつかの国の完成乗用車*の1万人当たり輸出台数と輸入台数を示したものであり、D~Fは、イスラエル、スペイン、モロッコのいずれかである。国名とD~Fとの正しい組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
*トラック、バスを除く。

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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問86(地理B(第4問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
地中海周辺の地域の自然と社会に関する次の問いに答えよ。
次の図3は、2005年と2015年における、いくつかの国の完成乗用車*の1万人当たり輸出台数と輸入台数を示したものであり、D~Fは、イスラエル、スペイン、モロッコのいずれかである。国名とD~Fとの正しい組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
*トラック、バスを除く。

- イスラエル:D スペイン:E モロッコ:F
- イスラエル:D スペイン:F モロッコ:E
- イスラエル:E スペイン:D モロッコ:F
- イスラエル:E スペイン:F モロッコ:D
- イスラエル:F スペイン:D モロッコ:E
- イスラエル:F スペイン:E モロッコ:D
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この過去問の解説 (2件)
01
正答は「イスラエル:D スペイン:E モロッコ:F」です。
各国の経済状況から考察してみましょう。
>イスラエル
地中海東岸に位置するユダヤ人国家です。乾燥地帯で産業資源も乏しいですが、IT関連の知識集約型産業が発達しています。21世紀以降、IT関連の小型機器やソフトウェア開発の需要が世界的に高まり、イスラエルは急速に好景気を迎えます。必然的に自動車購買意欲も高まり、自動車の輸入が増加しています。
イスラエル→D
>スペイン
もともと自動車関連産業が多く、EU域内で自動車の輸出入が活発でした。しかし、EU諸国は2008年にアメリカで端を発したリーマンショックの影響が大きく、特にスペインとギリシャは欧州債務危機の当事者国となりました。経済は冷え切り、失業者も急増したため、新車購入意欲自体が低迷しました。この図では2015年に輸入台数が急減したEが相当します。
スペイン→E
>モロッコ
発展途上国であるため自動車の所持台数自体が低いことが特徴です。近年ではEU諸国に近いという立地条件からEU諸国による投資により自動車生産工場が設立し始めましたが、輸出入の規模はまだ大変小さいです。
モロッコ→F
正しい組み合わせです。
誤った組み合わせです。
誤った組み合わせです。
誤った組み合わせです。
誤った組み合わせです。
誤った組み合わせです。
欧州債務危機は、EUの共通通貨ユーロ導入の矛盾が原因です。
EUの中で貧困国であったスペインやギリシャにしわ寄せが集まりました。
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02
正しい組み合わせは、
「イスラエル:D スペイン:E モロッコ:F」 です。
図の動きは、三国の自動車産業と貿易構造をそのまま示しています。
Dは輸出がほぼなく輸入が多い国、Eは輸出・輸入とも多い国、Fは2005年に輸出入がわずかで 2015年に輸出が伸びた国です。
【各選択肢】
D(イスラエル)
輸出台数が2005年も2015年もほぼ0台で、輸入台数が200→300台へ増えています。
イスラエルは国内に完成車工場がなく、乗用車をほぼ全量海外から調達するため、輸入主体の動きと合致します。
E(スペイン)
2005年時点で輸出台数が約500台、輸入も300台近くあります。
2015年には輸出台数がわずかに横ばい、輸入が減っています。
スペインには多くの海外メーカー工場があり、EU向けに大量輸出する一方、高価格帯モデルは輸入に頼るため、両方の数値が大きくなります。
F(モロッコ)
2005年は輸出入とも極めて小さく、2015年になると輸出台数だけが0→50台前後へ伸びています。
2012年に稼働したタンジェなどの工場が生産を始め、国内需要より輸出を優先した事情が反映された動きです。
正しい組み合わせです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
・輸入が多く輸出ゼロ → 完成車を持たないイスラエル
・輸出・輸入とも多い → 生産拠点かつ市場のあるスペイン
・輸出が急増し輸入は小さい → 新興生産国モロッコ
図3は、それぞれの国が持つ産業基盤と貿易の特徴をはっきり捉えており、「イスラエル:D スペイン:E モロッコ:F」 の組合せが最も適切です。
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