大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問87 (地理B(第4問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問87(地理B(第4問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

地中海を囲む北アフリカ、西アジア、ヨーロッパは、経済や歴史・文化など、様々な面で結びついている。地中海周辺の地域に関する次の問いに答えよ。

地中海周辺の地域の自然と社会に関する次の問いに答えよ。

地中海周辺の地域の多様なつながりは、人や資金の流れからもみえてくる。次の図4は、北アフリカと西アジアの国々における、イギリスとフランスからの2018年の観光客数と国際援助額について示したものである。図4中のカとキは観光客数と国際援助額のいずれか、凡例JとKはイギリスとフランスのいずれかである。国際援助額とフランスとの正しい組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 国際援助額:カ  フランス:J
  • 国際援助額:カ  フランス:K
  • 国際援助額:キ  フランス:J
  • 国際援助額:キ  フランス:K

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この過去問の解説 (2件)

01

正答は「国際援助額:キ  フランス:K」です。

 

最初に国際援助額がカとキのどちらであるか判断しましょう。カギはアフガニスタン(一番東側の国)とイエメン(アラビア半島南端の国)です。両国ともにJの量は多く、Kの量はゼロです。

アフガニスタンとイエメンは政情が安定せず、治安も非常に悪い状況です。各国からの国際支援額は多いですが、観光客があえて向かうことはない国々です。

よって国際援助額→キとなります。

 

次にJとKの判定をしましょう。

アフリカ北西岸のモロッコや地中海に面したチュニジアで、Kの観光客数が顕著です。両国は20世紀半ばまでフランスの保護国であり、現在も旧宗主国と親しい関係にあります。

よってフランス→Kです。

選択肢1. 国際援助額:カ  フランス:J

間違った組み合わせです。

選択肢2. 国際援助額:カ  フランス:K

間違った組み合わせです。

選択肢3. 国際援助額:キ  フランス:J

間違った組み合わせです。

選択肢4. 国際援助額:キ  フランス:K

正しい組み合わせです。

まとめ

ヨーロッパとアフリカ諸国は旧植民地と旧宗主国の関係が今でも続いており、人的・資源的交流が盛んです。

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02

正しい組合せは

「国際援助額:キ フランス:K」 です。


上図カは目盛の上限が240(単位は1万人)で、観光客数を示しています。

下図キは上限500(単位は100万ドル)で、国際援助額を示しています。

また、凡例では黒塗りのJがイギリス、斜線のKがフランスです。

斜線バーがモロッコやチュニジアなどフランス語圏の旧植民地で大きいことが、フランスを表す決め手になります。

選択肢1. 国際援助額:カ  フランス:J

カは観光客数なので国際援助額ではありません。

また、Jはトルコやアラブ首長国連邦向けが目立ち、旧仏領への支援が小さいためフランスではないことがわかります。

 

選択肢2. 国際援助額:カ  フランス:K

カが観光客数である点が誤りです。

Kはフランスを示しますが、図キを国際援助額と見る必要があります。

選択肢3. 国際援助額:キ  フランス:J

キは確かに国際援助額ですが、Jはイギリスです。

北アフリカでの援助額が小さく、旧英領のヨルダンやエジプト向けが多いことからイギリスを示します。

選択肢4. 国際援助額:キ  フランス:K

キは国際援助額を示し、Kがフランスです。

モロッコ・チュニジアなどフランス語圏への支援が大きく描かれており、フランスの援助傾向と一致します。

これが最も適当な組合せです。

まとめ

・図カは観光客数:240万人を上限に、トルコやモロッコなど人気観光地への渡航者を示しています。

・図キは国際援助額:500×100万ドルまでの援助を示し、人道支援や開発協力が集まる国が強調されています。

凡例のJとKJがイギリス、斜線Kがフランス。

フランスは旧植民地との結び付きから北アフリカで目立つ一方、イギリスはトルコや湾岸諸国で高い値を示します。


人や資金の流れを読み解くと、観光は気候や文化で結ばれ、援助は歴史的関係や外交政策が反映されることがよくわかります。

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