大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問89 (地理B(第4問) 問6)
問題文
地中海に面したスペインとチュニジアは、地中海周辺の地域の文化や経済の特徴が表れている。両国に関する次の問いに答えよ。
次の図6は、スペインとチュニジアについて、全就業人口に占める産業別・男女別の就業人口割合の推移を示したものである。チュニジアの第3次産業を示す図に該当するものを、図6中の①~④のうちから一つ選べ。

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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問89(地理B(第4問) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
地中海に面したスペインとチュニジアは、地中海周辺の地域の文化や経済の特徴が表れている。両国に関する次の問いに答えよ。
次の図6は、スペインとチュニジアについて、全就業人口に占める産業別・男女別の就業人口割合の推移を示したものである。チュニジアの第3次産業を示す図に該当するものを、図6中の①~④のうちから一つ選べ。

- ①
- ②
- ③
- ④
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この過去問の解説 (2件)
01
正答は「②」です。
先進国であるスペインと、途上国であるチュニジアでは、男女の就業に対して価値観が異なります。先進国ほど女性の社会進出が進んでいると考えましょう。その一方で、近年EU諸国からの観光客が増えるチュニジアでは、サービス業である第三次産業の需要が高まっています。
また
・第一次産業→農林漁業
・第二次産業→製造業(男性中心になりがち)
・第三次産業→情報・サービス業(男女ともに活躍)
という特徴があります。
誤答です。
男女ともに高い割合を示しており、スペインの第三次産業に相当します。
正答です。
観光立国として発展し始めたチュニジアでは、観光ガイド、店舗販売員などの観光客向けのサービス業の需要が高まり始め、女性の第三次産業への就業割合が漸増し始めています。
誤答です。
スペインの第二次産業を示しています。
リーマンショックに始まる欧米債務危機の影響を受け、自動車製造などの第二次産業が不振になり、男性の就業割合が急激に下がっていることから判断します。
誤答です。
チュニジアの第二次産業を表しています。
消去法で判断すると良いでしょう。
2000年代後半の欧州債務危機の影響は、この大問を通しての重要な要素です。
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02
②がチュニジアの第3次産業です。
チュニジアでは、サービス業に従事する男性の割合は高止まりし、女性はゆるやかに増加していますが、男女格差は依然大きいままです。
②の折れ線はこの特徴と一致します。
女性の比率が大きく伸び、2000年代半ばに男性を上回っています。
男女差が小さく、サービス業で女性が強く進出したスペインの動きに当てはまります。
1991年から2019年まで男性はおよそ40%前後で横ばい、女性は10%台へゆっくり上昇しています。
観光・行政などで雇用は拡大したものの、女性就業者全体が少なく格差が残るチュニジアの状況をよく示しています。
男性が25%から15%へ下がり、女性は5%以下で推移しています。
これは製造業が縮小し、女性比率も低いスペインの第2次産業を表すと考えられます。
男性は20%台で小幅増、女性は8%前後で安定しています。
繊維・組立型工業が育ちつつも男女差が大きいチュニジアの第2次産業に対応します。
・スペインはサービス業が拡大し、女性の進出も進んだため男女差が小さい。
・チュニジアは観光を中心にサービス業が伸びても、女性の就業機会は限定され、男女差が続いている。
図6の動きからこれらの特徴が読み取れ、チュニジアの第3次産業は②と判断できます。
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