大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問90 (地理B(第5問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問90(地理B(第5問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

香川県高松市の高校に通うセイラさんたちは、高知県須崎(すさき)市周辺の地域調査を行った。この地域調査に関する次の問いに答えよ。

次の写真1のニホンカワウソをモチーフにしたキャラクターに興味をもったセイラさんたちは、須崎市の位置する高知県の特徴を考えるために、高知県と香川県から東京都、愛知県、大阪府、福岡県への公共交通機関別の旅客数を調べ、図1を作成した。図1中の凡例ア~ウは、航空、鉄道、バスのいずれかである。公共交通機関名とア~ウとの正しい組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 航空:ア  鉄道:イ  バス:ウ
  • 航空:ア  鉄道:ウ  バス:イ
  • 航空:イ  鉄道:ア  バス:ウ
  • 航空:イ  鉄道:ウ  バス:ア
  • 航空:ウ  鉄道:ア  バス:イ
  • 航空:ウ  鉄道:イ  バス:ア

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この過去問の解説 (2件)

01

正答は「航空:ア  鉄道:ウ  バス:イ」です。

 

四国の地勢を考えてみましょう。

 四国はその中央に険しい四国山地が東西にあり、四国北部と南部を分断しています。

そのため四国内での南北移動は時間がかかり、本数が少ない単線非電化のJR土讃線もしくは自動車専用道路を使うしかありません。

高知県から本州へ鉄道・バスで行くためにはかなりの時間がかかります。

 一方、四国北部の香川県や徳島県は、瀬戸大橋と明石海峡大橋が本州との間にかけられており、瀬戸大橋は鉄道・自動車共用、明石海峡大橋は自動車専用として貴重な交通インフラの役目を果たしています。

 

高知県から東京・大阪・愛知・福岡へ移動するとき、飛行機を使って直接向かうのが合理的です。

航空:ア

 

一方、香川県から大阪へ向かう場合、瀬戸大橋・明石海峡大橋を使って向かう安価な長距離高速バスを使うことが便利です。

新幹線より安価な値段で素早く関西地方へ出ることが出来ます。

バス:イ

 

香川県から福岡や愛知へと向かう場合は、瀬戸大橋線で岡山へ出て新幹線を使うのが便利でしょう。

飛行機を使う距離でもなく、またバスでは時間がかかるため、高速で時間に正確な山陽新幹線の利用がベストです。

鉄道:ウ

 

 

選択肢1. 航空:ア  鉄道:イ  バス:ウ

間違った組み合わせです。

選択肢2. 航空:ア  鉄道:ウ  バス:イ

正しい組み合わせです。

選択肢3. 航空:イ  鉄道:ア  バス:ウ

間違った組み合わせです。

選択肢4. 航空:イ  鉄道:ウ  バス:ア

間違った組み合わせです。

選択肢5. 航空:ウ  鉄道:ア  バス:イ

間違った組み合わせです。

選択肢6. 航空:ウ  鉄道:イ  バス:ア

間違った組み合わせです。

まとめ

本州と四国を結ぶ路線は瀬戸大橋・明石海峡大橋・しまなみ海道があります。

これらを利用して、香川県、徳島県、愛媛県の人の中には、本州へと通勤している人もいます。

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02

正しい組み合わせは、

「航空:ア 鉄道:ウ バス:イ」 です。


高知県と香川県から大都市へ向かう旅客流動の特徴を照らし合わせると、この対応が最も整合します。

選択肢1. 航空:ア  鉄道:イ  バス:ウ

高知県→東京都の棒グラフはアがほぼ100%を占めます。

東京便は航空が圧倒的に多いので、ア=航空は合います。

しかし香川県→大阪府ではイが70%前後と最大になっています。

大阪までは高速バスが優勢なので、イ=鉄道では説明できません。

選択肢2. 航空:ア  鉄道:ウ  バス:イ

・高知県→東京都:アが95%超で航空の独占状態

・香川県→大阪府:イが約70%で、都市間高速バスの利用が最多

・香川県→愛知県:ウが約80%で、新幹線+在来線ルートが主流
3路線とも利用実態と一致し、全ての棒グラフを無理なく説明できます。

選択肢3. 航空:イ  鉄道:ア  バス:ウ

イ=航空とすると香川県→大阪府のイが不自然に大きくなり、航空便がない大阪行きで航空が最大という矛盾が生じます。

選択肢4. 航空:イ  鉄道:ウ  バス:ア

香川県→大阪府でアが0%になるため、バスが存在しないことになります。

実際は高速バスが主要手段なので成立しません。

選択肢5. 航空:ウ  鉄道:ア  バス:イ

高知県→東京都でウが最大になり、「鉄道:ア」でも鉄道がほぼ0%の扱いになるため、どちらも実態と食い違います。

選択肢6. 航空:ウ  鉄道:イ  バス:ア

香川県→愛知県のウが約80%になるのは鉄道利用なら妥当ですが、ウ=航空とすると名古屋便がないのに航空が最多という矛盾を生みます。

まとめ

・高知県の4路線はすべて航空優位(アが最大)。

山地が多く鉄道・高速道路が遠回りになるため、短時間で移動できる航空便が選ばれやすいです。

 

・香川県では行き先によって手段が変わる

大阪は瀬戸大橋経由の高速バスが安価で本数も多く、鉄道は2番手。愛知や福岡へは新幹線接続の鉄道が優位です。

 

このように地形・距離・料金・所要時間が交通機関選択に大きく影響し、棒グラフの構成比に反映されています。

 

 

 

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