大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問35 (第4問(漢文) 問5)
問題文
傍線部A「然人或有議其所為者」の返り点の付け方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

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問題
大学入学共通テスト(国語)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問35(第4問(漢文) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
傍線部A「然人或有議其所為者」の返り点の付け方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

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この過去問の解説 (2件)
01
選択肢を見比べると、
「然れども人或いは」まではどの選択肢も同じです。
そしてその後に「者」という語が含まれています。
傍線部Aの後に「ワシントンは奮い立つ」という意味の文章があります。
以上のことから傍線部Aにはワシントンが奮い立つ理由となる人の説明が記述されていると考えられます。
「然人或有議其所為者」は人の説明であるため、
訳したときに「こういう人がいるとワシントンは奮い立つ」となる「有」が1番後ろになるのが最も自然な順番になります。
「其の所」を表す語が文章内にありません。
よって不適です。
「有」が1番後ろになっていません。
よって不適です。
「為」を「為に」と読みたいなら、
「為に」は返読文字であるため「為」の下から返って読まれる必要があります。
つまり、
「為」の下にレ点がなければなりません。
よって不適です。
「有」が1番後ろになっていません。
よって不適です。
適切です。
文法の間違いがなく、
書き下し文から読み取れる意味も自然です。
漢文の文法は、
代表的なものは覚えておくとこのような問題で役に立ちます。
問題の文章がどのような意味になれば正しいかを、
前後の文章から予測しながら書き下し文を見ましょう。
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02
この問題のポイントは「然人或有議其所為者」のうち、「有」と「所」の読み順です。
「有」は通常、一文の最後に読みます。この時点でいくつかの選択肢は省けるはずです。
また、「所為」は「為」を動詞として読むと予想すれば、「所」はその後に読んで「為(な)す所(ところ)」と読むのが通例です。
以上のことと、書き下し文の解釈を併せて考えれば、答えが一つに絞られるはずです。
「所」が「為」とセットになっていません。
また、書き下し文の解釈からも誤答であると推察できます。
正解のほうは「其の為す所を議する」で、「其の」が「ワシントンの」と誰を指しているかが明確です。
しかし、この選択肢「其の所」のように、「所」に係るように「其の」を訳すと、何を指しているのかが不明瞭です。
その後の「為す者」も何をする者なのかが分かりません。
「有」を途中で読んでしまっているため、この時点で不適です。
また、書き下し文も「其の為にする」の意味が通りません。
なお、「所為(ためニ~スル)」と読んだ場合は、「~する原因」という意味になります。
しかし、そうなるとこの文は「~する」の部分が無いことになります。
「所」と「為」をセットにしている点は良いですが、「為」を「なす」ではなく「ためにする」と読んでいる点が不適です。
「ためにする」の意味は別の選択肢の説明に載せていますのでご確認ください。
「所為」を「為す所の」と読んでいる点は良いのですが、「有」を途中で読んでしまっていて不適です。
「所」は下に他動詞を伴うと、「~するもの・こと・人」などと訳し、自動詞が来た場合は「~する場所」と訳します。
句法などの暗記も重要ですが、この漢字が動詞で使われているのかなど、品詞単位で確認して文の構造を捉えるようにすると、思ったよりも簡単に誤答を見抜くことができます。
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