大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問32 (第4問(漢文) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(国語)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問32(第4問(漢文) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、明代末期から清代初期の思想家である賀貽孫(がいそん)が著したものである。これを読んで、後の問いに答えよ。なお、設問の都合で返り点・送り仮名を省いたところがある。

波線部(ウ)「是以」のここでの意味として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
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  • この状況において
  • これに関して
  • この手段によって
  • これ以後は
  • これが原因で

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この過去問の解説 (1件)

01

波線部の意味を確認しましょう。

 

是以攖禍而不寧」(是れを以て禍にふれて寧からず)

には「触れる」という意味があります。

また、「」は置き字のため読みませんが、直前の字の送り仮名として、文脈によって「~して」「~けれども」といった意味になります。

 

」の字は普段あまり目にすることがないため意味を掴みにくいかもしれませんが、「」に原因や手段の意味があることが分かれば「是以」は「こういった原因or手段で」といった意味を表していると推測することができるでしょう。

 

さらに「攖禍而不寧」は「是以」の前に書かれた出来事を受けての結果ということが分かるため、「以」の意味は「原因」と確定できます。

選択肢1. この状況において

「以」の意味が反映されていないため、誤りです。

選択肢2. これに関して

「以」の意味が反映されていないため、誤りです。

選択肢3. この手段によって

「以」の訳し方で迷うところですが、「是以」の直前が原因、直後が結果という文章構造になっていることに気付ければ不正解と判断できます。

選択肢4. これ以後は

「以」の訳が的確に反映されていないため、誤りです。

選択肢5. これが原因で

「是以」の直前が原因、直後が結果という文章構造をふまえた訳となっているため、この選択肢が正解です。

まとめ

一目で意味が取れない文字が含まれていても、その他の文字から意味を推測することは可能なので諦めず読み取りましょう。

 

特に、本問における「」のような汎用性の高い文字ほど正解を絞り込む上でのキーポイントになる可能性が高いです。

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