大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問10 (現代社会(第2問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問10(現代社会(第2問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

高校3年生に向けて、校長先生が夏に講話を行った。次の夏の講話の一部を読み、後の問いに答えよ。

夏の講話の一部
高校生活もあと半年です。卒業後の新しい環境での学びに期待を膨らませている人もいるでしょう。学びに区切りはありません。高校で学んだa 科学的なものの見方や考え方、課題探究の方法は、大学で取り組む学問の基礎となるものです。大学では、皆さんの日頃の興味や関心、長く抱いていた疑問やこれまでの独自の経験などが学びでいかされ、独創的な知見につながり得ます。自分らしさが発揮され、b アイデンティティの感覚を得られることにもなるでしょう。
ただし、新しい環境で授業についていくことに精一杯になったり友人と関係を深められなかったりして不安になることもあるかもしれません。うまくいかないときに、c 自分を守る心の働きによって、とりあえずの心の安定を得ることもあるでしょう。うまくいかない原因を考えて、具体的に対処努力をすることも大切です。環境に適応しようとする過程での様々な経験もまた学びにつながります。

下線部bに関して、心理学者のマーシャは、エリクソンのアイデンティティの概念を発展させ、アイデンティティの状態(アイデンティティ・ステイタス)について四つに分類した。分類は、職業選択などの領域における、次に示す「危機」と「関与」の二つの基準によってなされ、表のA~Dに区分される。このうちA~Cの分類と、それらに対応する青年の例ア~エとの組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。

「危機」と「関与」
・「危機」:自分の職業などに関する様々な選択肢のなかで、選択や決定をしようと悩んだり思索し続けたりする時期
・「関与」:職業などにつながるかもしれないことについて自ら積極的に関わったり何かしらの行動をとったりすること
(注)「危機」と「関与」の内容は、マーシャの著書およびマーシャの理論に基づいた研究者らの著書により作成。

ア  私は、親からバレエダンサーになるよう言われてきました。私は、幼少期から何度もバレエで受賞しており、ダンサーになることに疑問を感じたことはありません。高校卒業後は、バレエ団に入団し、舞台で活躍するために、毎日、練習に励んでいます。
イ  私は、親から公務員になるよう言われてきました。しかし、自分は公務員には向いていないのではないかとずっと思っていました。大学に入ってからは、将来のことはその時に考えればよいし、どのみち自分の思いどおりにはならないので、今楽しければそれで良いと思って過ごしています。
ウ  私は、高校時代から進路に悩んでいました。そのなかで、友人に誘われて取り組んだ地域活性化事業がとても面白く、ビジネスとしても軌道に乗り始めたので、将来のキャリアとして考えるようになりました。大学では地域福祉について研究しており、研究成果をこの事業にいかしていく予定です。
エ  私は、大学入学の頃から将来について真剣に悩んでいます。職業や生き方を考えるために関連する本を読んだり、ボランティアに参加したりするなど、色々なことを試していますが、まだ自分が何をしたいのかが分かりません。
問題文の画像
  • A ― ア  B ― イ  C ― ウ
  • A ― ア  B ― イ  C ― エ
  • A ― ア  B ― ウ  C ― エ
  • A ― イ  B ― ア  C ― ウ
  • A ― イ  B ― ア  C ― エ
  • A ― イ  B ― エ  C ― ア
  • A ― ウ  B ― イ  C ― ア
  • A ― ウ  B ― エ  C ― ア
  • A ― ウ  B ― エ  C ― イ

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