大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問11 (現代社会(第2問) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問11(現代社会(第2問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

高校3年生に向けて、校長先生が夏に講話を行った。次の夏の講話の一部を読み、後の問いに答えよ。

夏の講話の一部
高校生活もあと半年です。卒業後の新しい環境での学びに期待を膨らませている人もいるでしょう。学びに区切りはありません。高校で学んだa 科学的なものの見方や考え方、課題探究の方法は、大学で取り組む学問の基礎となるものです。大学では、皆さんの日頃の興味や関心、長く抱いていた疑問やこれまでの独自の経験などが学びでいかされ、独創的な知見につながり得ます。自分らしさが発揮され、b アイデンティティの感覚を得られることにもなるでしょう。
ただし、新しい環境で授業についていくことに精一杯になったり友人と関係を深められなかったりして不安になることもあるかもしれません。うまくいかないときに、c 自分を守る心の働きによって、とりあえずの心の安定を得ることもあるでしょう。うまくいかない原因を考えて、具体的に対処努力をすることも大切です。環境に適応しようとする過程での様々な経験もまた学びにつながります。

下線部cに関して、その一つである「防衛機制」の例として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
  • 頑固なためにアルバイト先の先輩との関係がうまくいかない者が、先輩の頑固さを指摘し、相手のせいにしてしまう。
  • 失恋による満たされない気持ちを抱えた者が、楽曲の制作に精力を傾けることで、人気アーティストとして活躍するようになる。
  • 勉強方法が原因で思うように成績が伸びない者が、先生に相談してアドバイスをもらい、勉強のやり方を変える。
  • 友人の度重なる失礼な態度に腹を立てている者が、その友人と話すときに、気持ちとは裏腹に、思わず過度に親切な対応をしてしまう。

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この過去問の解説 (1件)

01

具体例から防衛機制について考える問題です。

防衛機制とは、心理的な苦痛から自分の心を守るために無意識に働く心理的メカニズムのことです。

 

適当でないものを選ぶ点に注意しましょう。

選択肢1. 頑固なためにアルバイト先の先輩との関係がうまくいかない者が、先輩の頑固さを指摘し、相手のせいにしてしまう。

誤答です。

 

防衛機制の投射の例です。相手に責任転嫁をするものです。

よって、例として適切です。

選択肢2. 失恋による満たされない気持ちを抱えた者が、楽曲の制作に精力を傾けることで、人気アーティストとして活躍するようになる。

誤答です。

 

防衛機制の昇華の例です。より高次なものへと発展させるものです。

よって、例として適切です。

選択肢3. 勉強方法が原因で思うように成績が伸びない者が、先生に相談してアドバイスをもらい、勉強のやり方を変える。

正答です。

 

合理的解決にあたります。

よって、例として適切ではありません。

選択肢4. 友人の度重なる失礼な態度に腹を立てている者が、その友人と話すときに、気持ちとは裏腹に、思わず過度に親切な対応をしてしまう。

誤答です。

 

防衛機制の反動形成の例です。思っていることとは逆の行動をとってしまうものです。

よって、例として適切です。

まとめ

防衛機制にどのようなものがあるのか、しっかりおさえておきましょう。

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