大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問35 (倫理(第1問) 問5)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問35(倫理(第1問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

高校生AとBが交わした次の会話を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いのAとBは各々全て同じ人物である。

A:浮かない顔をしているね。
B:うーん。実は、友達とあることについて話していたら、言い争いになったんだよね。向こうは「自分の考えの方が正しい、a 真理なんだ」って言い張っていて、嫌になっちゃったよ。
A:それでどうしたの?
B:ただ黙ってやり過ごしたよ。議論にもb 礼儀やマナーが必要だし、あれだけ強く言われると、相手にするのが面倒くさくなっちゃった。
A:それはダメでしょ。とにかく、c 異なった見方や考えを持った相手に対しては、議論に勝って、自分の正しさを示さないと。
B:そうかな?黙って受け流した方がいいと思うけど…。その方が相手を傷つけることもなくてd 人間の生き方としてふさわしいと思うし、こっちも不快な思いをしなくて済むしね。

上記の会話の翌日、Bは次の資料を見付け、Aに見せた。後の会話を読み、会話中の( a )・( b )に入る記述の組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。

資料
もし誰かが私の理解と行いが正しくないと批判し、そのことを示してくれるならば、ありがたく過ちを正そう。なぜなら、私は真理を求めているのであり、誰も真理によって害されたことはないのだから。対して、自己への欺きと無知にとどまる者こそ、害を被っているのである。
(マルクス・アウレリウス『自省録』より)

B:この資料によると、私は自分が面倒なことを背負い込んだり、不快な思いをしたりするのが怖くて、議論を避けたわけだから、( a )ってことになるね。
A:なるほど。確か、ローマ皇帝のマルクス・アウレリウスって、ストア派の哲学者でもあったんだよね。ストア派って、( b )って考えたって授業で習ったよね。
B:そうした思想が、この資料の背景にあるのかもしれないね。
  • a 真理を見ようとせず、無知による害を受けかねない
    b 喜怒哀楽の情念に惑わされない人間が賢者である
  • a 真理を見ようとせず、無知による害を受けかねない
    b 人間は情念をありのままに受け入れて、惑わされないようにすべき
  • a 無益な議論を避けることで、自分にとっての真理に対して誠実だった
    b 理性を持つ人間は、自然の理法に平等にあずかることができる
  • a 無益な議論を避けることで、自分にとっての真理に対して誠実だった
    b 人間は理性によって情念を従わせ、幸福になることができる

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説

まだ、解説がありません。