大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問91 (政治・経済(第4問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問91(政治・経済(第4問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

生徒Xと生徒Yは、「住民生活の向上を目的とする国や地方自治体の政策に、住民はどのようにかかわることができるのか」という課題を設定して調査を行い、L市主催の報告会で発表することにした。次の図は、そのための調査発表計画を示したものである。これに関連して、後の問いに答えよ。

下線部dについて、生徒Xと生徒Yは報告会前にL市役所を訪問し、職員に質問することにした。次の会話文は生徒たちが訪問前に相談している場面である。会話文中の下線部ア~エの四つの発言のうち、三つの発言は、後の資料の数値のみからは読みとることのできない内容である。会話文中の下線部ア~エのうち資料の数値のみから読みとることのできる内容について発言しているものはどれか。最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。

X:高齢者向けの社会保障と同時に子育ての支援も重要だと思うよ。
Y:子育てにはお金がかかるから児童手当のような現金給付が必要じゃないかな。資料1を使って児童手当支給額の経年での変化をみると、支給額は増えていないことが示されているよ。もっと給付できないのかな。
X:でも、それよりも保育サービスの拡充の方が求められているんじゃないかな?資料2には、保育所等を利用する児童数の増加傾向が示されているよ。
Y:現金給付と保育サービスの拡充のどちらも必要なのかもしれないよね。この前読んだ本には子育て支援の給付などを表す指標として家族関係社会支出があると書いてあったんだけど、資料3では、世界の国の中には、対GDP比でみた家族関係社会支出の規模が日本の2倍以上の国があることが示されているしね。
X:でも資料4には、社会保障の財源には借金が含まれていて、プライマリーバランスが悪化している主な要因であることが示されているよ。持続可能な仕組みなのかな。
Y:日本全体の話だと実感がわかないから、身の回りの問題から考えてみようよ。市役所の訪問時にはL市の子育て支援について質問してみない?
問題文の画像
  • 下線部ア
  • 下線部イ
  • 下線部ウ
  • 下線部エ

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題では、資料から情報を読み取る力が問われるとともに、プライマリーバランスなどの用語を押さえておく必要があります。

選択肢1. 下線部ア

不適切

 

資料1では児童手当支給額の対象とその金額が、単年ごとに記載されている為、経年での変化で児童手当支給額が増えていないかどうかを判断することはできません。

選択肢2. 下線部イ

不適切

 

資料2では待機児童数の推移をみると、待機児童数が減少していることは読み取ることができるが、その減少した数だけ、保育所等を利用する児童数が増加しているかどうかは判断することができない。

選択肢3. 下線部ウ

適切

 

対GDP比での家族関係社会支出の規模を見ると、日本が1.6%に対して、家族関係社会支出の規模が2倍以上の国が、イギリス3.2%やスウェーデン3.4%、ノルウェー3.2%であるため、適切になります。

 

選択肢4. 下線部エ

不適切

 

プライマリーバランスは国や地方自治体等の基礎的財政収支を指すため、資料4とは関係性がありません。

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