大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問28 (現代社会(第5問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問28(現代社会(第5問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

現代社会の授業で先生から、「これまでの授業で学習したことのなかで特に関心をもったことをテーマに取り上げ、さらに深めてレポートを作成してください」と話があった。民主主義に興味をもったムトウさんは、「民主主義とは何か」についてさらに深く探究し、レポートを作成することにした。次の問いに答えよ。

民主主義の政治体制と民主主義ではない政治体制を分ける重要な要素の一つが選挙への参加であることを学んだムトウさんは、選挙制度に着目した。そして、民意がどのように議席に反映されるのかという疑問を解消するために、選挙における得票率と議席率の関係について、調査を進めた。次のメモ1・2は、日本を対象とした調査の内容を要約したものである。メモ1・2の内容から読み取れる、得票率と議席率の関係に関する記述X・Yの正誤の組合せとして最も適当なものを、回答選択肢のうちから一つ選べ。

X  比例選挙区の議員定数を削減することで、得票率と議席率の差を縮めることができる。
Y  小選挙区制と比例代表制を比較した場合、小選挙区制の方が、得票率と議席率の差が小さい制度である。
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  • X ― 正  Y ― 正
  • X ― 正  Y ― 誤
  • X ― 誤  Y ― 正
  • X ― 誤  Y ― 誤

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「x:誤 y:誤」です。

以下、解説になります。

選択肢1. X ― 正  Y ― 正

xについて、メモ1の例2を見る限り、議席率を縮めても得票率との差は縮まっていません。そのため、xは誤りです。

yについて、メモ1を見る限り、小選挙区制と比例代表制では、得票率と議席率の差に変化はありません。そのため、誤りです。

 

選択肢2. X ― 正  Y ― 誤

xについて、メモ1の例2を見る限り、議席率を縮めても得票率との差は縮まっていません。そのため、xは誤りです。

 

 

選択肢3. X ― 誤  Y ― 正

yについて、メモ1を見る限り、小選挙区制と比例代表制では、得票率と議席率の差に変化はありません。そのため、誤りです。

 

選択肢4. X ― 誤  Y ― 誤

これが正解の肢です。

x及びyのいずれも、得票率や議席率の差が生じていません。

まとめ

資料問題は、内容を正確に読み解くことが重要です。

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02

議会制民主主義において重要な、民意の議会への反映について、選挙制度との関係性を問う問題です。


 

日本における国政選挙に採用されている選挙制度は、比例代表制と小選挙区制です。

比例代表制は、投票数全体における得票率の割合に従って各政党に議席を配分する方式です。民意をより反映しやすい制度ですが、

民意が分裂している時、国政上の意思統一が難しくなる懸念点があるのも事実です。

小選挙区制は、特定の地域内での多数決制です。

この問題は、問題にある資料をあえて分析しなくても知識があれば解ける問題です。

参考に、メモ1をみると、

A党の議席率が、比例選挙区の場合はほぼ得票率に比例しているのに対し、

小選挙区の場合は大きく得票率と乖離していることが分かります。

メモ2をみると、比例選挙区の議席率と得票率の相関関係が、議員定数が増えるに従いより高くなっていることが分かります。

いずれも理論上の解答と同じ解答結果になっていることがわかります。
 

選択肢1. X ― 正  Y ― 正

比例選挙区の議員定数を削減することで、得票率と議席率の差は広がります。

小選挙区制と比例代表制を比較した場合、小選挙区制の方が得票率と議席率との差が大きくなります。

従って、不正解です。

選択肢2. X ― 正  Y ― 誤

比例選挙区の議員定数を削減することで、得票率と議席率の差は広がります。

小選挙区制と比例代表制を比較した場合、小選挙区制の方が得票率と議席率との差が大きくなります。

従って、不正解です。

選択肢3. X ― 誤  Y ― 正

比例選挙区の議員定数を削減することで、得票率と議席率の差は広がります。

小選挙区制と比例代表制を比較した場合、小選挙区制の方が得票率と議席率との差が大きくなります。

従って、不正解です。

選択肢4. X ― 誤  Y ― 誤

比例選挙区の議員定数を削減することで、得票率と議席率の差は広がります。

小選挙区制と比例代表制を比較した場合、小選挙区制の方が得票率と議席率との差が大きくなります。

従って、正解です。

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