大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問64 (政治・経済(第1問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問64(政治・経済(第1問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

生徒Xと生徒Yが通う学校で、大学教員による出張講義が開かれた。「地域的世界的な視点から政治の仕組みや動きをとらえたとき、それらはいかに変容してきたか」を扱ったものであり、XとYが「政治・経済」の授業で学習した内容も多く含まれていた。これに関連して、後の問いに答えよ。

出張講義は、「主権」と「国家」という概念を通して、政治を支える基本原理を考えることから始まった。主権についての記述として正しいものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
  • ジャン・ボーダン(ボダン)は、著書『国家論』の中で絶対的永続的な権力として主権を論じ、絶対主義を擁護した。
  • 主権は、領域、政府とあわせて、「国家の三要素」を構成するものと考えられている。
  • ジャン・ボーダン(ボダン)は、著書『国家論』の中で神から授けられる権力として主権を論じ、絶対主義を否定した。
  • 主権は、対内的には他国から干渉を受けない独立の権力、対外的には自国のいかなる勢力からも制約を受けない最高の権力であると考えられている。

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この過去問の解説 (2件)

01

主権や国家についての設問です。

政治の基本的概念となっているので、確実に正解したい問題です。

選択肢1. ジャン・ボーダン(ボダン)は、著書『国家論』の中で絶対的永続的な権力として主権を論じ、絶対主義を擁護した。

正答です。

ボダンの説明として適切です。

また、主権の概念を初めて提唱したのが、ボダンです。

選択肢2. 主権は、領域、政府とあわせて、「国家の三要素」を構成するものと考えられている。

国家の三要素は、主権、領域、国民のため、不適切です。

選択肢3. ジャン・ボーダン(ボダン)は、著書『国家論』の中で神から授けられる権力として主権を論じ、絶対主義を否定した。

前半部の王権神授説を論じたことは正しいが、後半部の絶対主義は肯定しているため、不適切です。

選択肢4. 主権は、対内的には他国から干渉を受けない独立の権力、対外的には自国のいかなる勢力からも制約を受けない最高の権力であると考えられている。

主権の対内的特徴と対外的特徴が逆に記述されているため、不適切です。

まとめ

近代国家における主権論に関しては、それほど難しくないですが、ここから歴史的に社会契約説につながっていくので、基礎的な部分をしっかりと押さえておきましょう。

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02

正解は、「ジャン・ボーダン(ボダン)は、著書『国家論』の中で絶対的永続的な権力として主権を論じ、絶対主義を擁護した。」です。

 

以下、解説になります。

選択肢1. ジャン・ボーダン(ボダン)は、著書『国家論』の中で絶対的永続的な権力として主権を論じ、絶対主義を擁護した。

正解は、この肢です。

ジャン・ボーダンは、自著『国家論』の中で、絶対王政の推奨を謳いました。

選択肢2. 主権は、領域、政府とあわせて、「国家の三要素」を構成するものと考えられている。

ジャン・ボーダンの唱える国家に必要な3要素とは、「主権」「領土」「人民」を指しています。

選択肢3. ジャン・ボーダン(ボダン)は、著書『国家論』の中で神から授けられる権力として主権を論じ、絶対主義を否定した。

ジャン・ボーダンは、主権を「神から授けられる権力」とは述べていません。

また、絶対主義についてもこれを肯定しています。

選択肢4. 主権は、対内的には他国から干渉を受けない独立の権力、対外的には自国のいかなる勢力からも制約を受けない最高の権力であると考えられている。

ジャン・ボーダンは、主権について「一国における絶対的・恒久的権力」と述べています。

まとめ

国家のあり方に関する著書は、外国の文献が比較的有名です。

倫理の科目でも問われることがあるため、多くの文献に触れておくとよいでしょう。

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