大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問18 (現代社会(第3問) 問5)
問題文
シロマさんがテレビをつけると、法律の専門家が交通事故に関して次のような解説をしていた。事故を起こした人はd 刑罰を受けたり損害賠償の義務を負ったりする可能性があり、損害賠償については裁判の判決で解決する場合と和解により解決する場合がある。この話に関心をもった弟は、裁判の判決による解決と和解による解決のどちらにするか、悩む人がいそうだね、と言った。シロマさんがその理由を聞いたところ、弟は、裁判の判決で解決しようとすると、多くの費用と時間がかかることに不安を感じる人もいるのではないか、と言った。これに対してシロマさんは、法的紛争の解決における費用の問題を考える方法の一つとしてe 法の経済分析という方法があること、この考えにおいては時間も費用に換算して分析していること、一方でこの分析にも限界があることを教えた。
下線部eに関して、ある損害賠償の事案について、裁判の判決で解決する場合と和解で解決する場合とに分けて、次の条件でそれぞれ予想される原告の利得額と被告の損失額を計算すると、その結果が後の表1・2となる。後の説明文中のアには記述A・Bのいずれかが、イには記述C・Dのいずれかが、ウには数値P~Rのいずれかが入る。ア〜ウに入るものの組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
条件
・受取額と支払額は同額とし、原告・被告のそれぞれにおいて解決にかかる費用はいずれの場合でも同額とする。
・解決の方法については、原告側は予想利得額の多い方を、被告側は予想損失額の少ない方を選択しようとするものとする。
説明文
この案件で裁判の判決までにかかる費用Xは100、和解にかかる費用Yは70であるとする。原告側は和解で解決する場合の予想利得額が裁判の判決で解決する場合の予想利得額を( ア )一方、被告側は和解で解決する場合の予想損失額が裁判の判決で解決する場合の予想損失額を( イ )。原告と被告の両当事者によって和解による解決が選択されるためには、和解にかかる費用Yが( ウ )未満まで下がることが条件となる。
アに入る記述
A 下回るので和解を選択しない
B 上回るので和解を選択する
イに入る記述
C 上回るので和解を選択しない
D 下回るので和解を選択する
ウに入る数値
P 60
Q 40
R 20

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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問18(現代社会(第3問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
シロマさんがテレビをつけると、法律の専門家が交通事故に関して次のような解説をしていた。事故を起こした人はd 刑罰を受けたり損害賠償の義務を負ったりする可能性があり、損害賠償については裁判の判決で解決する場合と和解により解決する場合がある。この話に関心をもった弟は、裁判の判決による解決と和解による解決のどちらにするか、悩む人がいそうだね、と言った。シロマさんがその理由を聞いたところ、弟は、裁判の判決で解決しようとすると、多くの費用と時間がかかることに不安を感じる人もいるのではないか、と言った。これに対してシロマさんは、法的紛争の解決における費用の問題を考える方法の一つとしてe 法の経済分析という方法があること、この考えにおいては時間も費用に換算して分析していること、一方でこの分析にも限界があることを教えた。
下線部eに関して、ある損害賠償の事案について、裁判の判決で解決する場合と和解で解決する場合とに分けて、次の条件でそれぞれ予想される原告の利得額と被告の損失額を計算すると、その結果が後の表1・2となる。後の説明文中のアには記述A・Bのいずれかが、イには記述C・Dのいずれかが、ウには数値P~Rのいずれかが入る。ア〜ウに入るものの組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
条件
・受取額と支払額は同額とし、原告・被告のそれぞれにおいて解決にかかる費用はいずれの場合でも同額とする。
・解決の方法については、原告側は予想利得額の多い方を、被告側は予想損失額の少ない方を選択しようとするものとする。
説明文
この案件で裁判の判決までにかかる費用Xは100、和解にかかる費用Yは70であるとする。原告側は和解で解決する場合の予想利得額が裁判の判決で解決する場合の予想利得額を( ア )一方、被告側は和解で解決する場合の予想損失額が裁判の判決で解決する場合の予想損失額を( イ )。原告と被告の両当事者によって和解による解決が選択されるためには、和解にかかる費用Yが( ウ )未満まで下がることが条件となる。
アに入る記述
A 下回るので和解を選択しない
B 上回るので和解を選択する
イに入る記述
C 上回るので和解を選択しない
D 下回るので和解を選択する
ウに入る数値
P 60
Q 40
R 20

- ア ― A イ ― C ウ ― P
- ア ― A イ ― C ウ ― Q
- ア ― A イ ― C ウ ― R
- ア ― A イ ― D ウ ― P
- ア ― A イ ― D ウ ― Q
- ア ― A イ ― D ウ ― R
- ア ― B イ ― C ウ ― P
- ア ― B イ ― C ウ ― Q
- ア ― B イ ― C ウ ― R
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この過去問の解説 (1件)
01
【裁判の判決で解決する場合】
原告の予想利得額 = 0.6 × 200 - 100 = 20
被告の予想損失額 = 0.2 × 200 + 100 = 140
【和解で解決する場合】
原告の予想利得額 = 100 - 70 = 30
被告の予想損失額 = 100 + 70 = 170
以上より、アはB、イはCであることが分かります。
原告に加えて被告が和解を選択するためには、被告側が和解で解決する場合の予想損失額が裁判の判決で解決する場合の予想損失額(140)を下回る必要があります。
【和解で解決する場合】
被告の予想損失額 = 100 + Y < 140
つまり、和解にかかる費用Yが40未満まで下がることが条件となります。
以上より、ウはQです。
不適当
ア…不適当です。
イ…適当です。
ウ…不適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…適当です。
ウ…適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…適当です。
ウ…不適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…不適当です。
ウ…不適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…不適当です。
ウ…適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…不適当です。
ウ…不適当です。
不適当
ア…適当です。
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ウ…不適当です。
適当
ア…適当です。
イ…適当です。
ウ…適当です。
不適当
ア…適当です。
イ…適当です。
ウ…不適当です。
問題文と表を見比べれば解ける問題です。
落ち着いて答えましょう。
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