大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問32 (倫理(第1問) 問1)
問題文
次の会話は、高校生Aとそのいとこの大学生Bが交わしたものである。
A:昔の思想家って、本当に色んなこと思い付きますよね。みんな天才だっていうのはよく分かるけど、色々ありすぎて、とても覚えきれないですよ。
B:おつかれさま。それじゃあ、バラバラに暗記するんじゃなくて、思想の流れを理解するようにしたらどうかな。天才って言われる人たちも、ゼロから思想を生み出したというより、a 先人の考え方を継承しつつ、批判したり再解釈することで、自分の思想を確立したっていうパターンが多いみたいだよ。
A:え、そうなんですか。例えば?
B:例えば、b 儒教の思想家たちはみんな孔子の思想を継承しているよね。
A:なるほど、それはそうか。でもじゃあ、最初の孔子は?
B:孔子もやっぱり、昔の思想を参考にしてるんだよ。そして、儒教の仁や礼の思想へのc 批判から、また別の思想が生まれてゆくんだよね。
A:本当だ、教科書にも「〇〇は✕✕を引き継いで」とか「△△を批判して」みたいな文章、たくさんありますね。読み飛ばしてたな…。これ、宗教の思想家にも当てはまりますか?
B:例えばゴータマ・ブッダは、既存の宗教のd 生命観や理想を受け継ぎながらも、それに飽き足らず、自らの道を求めたと言えるんじゃないかな。
下線部aに関して、次のア〜ウはギリシア哲学が他の文化圏に継承された事例の説明である。その正誤の組合せとして正しいものを、後のうちから一つ選べ。
ア プラトンの哲学は、後に神秘主義と結び付いた形で継承されたが、その影響を受けた教父と呼ばれる人々が、キリスト教の神学を整え、教義を確立していった。
イ イスラーム世界に、ギリシア哲学の学問的成果が数多く流入し、これが盛んに研究されたことにより、イスラーム文化に活発な議論の場が生じ、これが後にシーア派とスンナ派の分離を生む論争の舞台となった。
ウ トマス・アクィナスは、イスラーム世界を経由してヨーロッパに伝えられたアリストテレスの哲学を継承して、理性とキリスト教の信仰との調和を図り、体系的に説明しようと試みた。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問32(倫理(第1問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
次の会話は、高校生Aとそのいとこの大学生Bが交わしたものである。
A:昔の思想家って、本当に色んなこと思い付きますよね。みんな天才だっていうのはよく分かるけど、色々ありすぎて、とても覚えきれないですよ。
B:おつかれさま。それじゃあ、バラバラに暗記するんじゃなくて、思想の流れを理解するようにしたらどうかな。天才って言われる人たちも、ゼロから思想を生み出したというより、a 先人の考え方を継承しつつ、批判したり再解釈することで、自分の思想を確立したっていうパターンが多いみたいだよ。
A:え、そうなんですか。例えば?
B:例えば、b 儒教の思想家たちはみんな孔子の思想を継承しているよね。
A:なるほど、それはそうか。でもじゃあ、最初の孔子は?
B:孔子もやっぱり、昔の思想を参考にしてるんだよ。そして、儒教の仁や礼の思想へのc 批判から、また別の思想が生まれてゆくんだよね。
A:本当だ、教科書にも「〇〇は✕✕を引き継いで」とか「△△を批判して」みたいな文章、たくさんありますね。読み飛ばしてたな…。これ、宗教の思想家にも当てはまりますか?
B:例えばゴータマ・ブッダは、既存の宗教のd 生命観や理想を受け継ぎながらも、それに飽き足らず、自らの道を求めたと言えるんじゃないかな。
下線部aに関して、次のア〜ウはギリシア哲学が他の文化圏に継承された事例の説明である。その正誤の組合せとして正しいものを、後のうちから一つ選べ。
ア プラトンの哲学は、後に神秘主義と結び付いた形で継承されたが、その影響を受けた教父と呼ばれる人々が、キリスト教の神学を整え、教義を確立していった。
イ イスラーム世界に、ギリシア哲学の学問的成果が数多く流入し、これが盛んに研究されたことにより、イスラーム文化に活発な議論の場が生じ、これが後にシーア派とスンナ派の分離を生む論争の舞台となった。
ウ トマス・アクィナスは、イスラーム世界を経由してヨーロッパに伝えられたアリストテレスの哲学を継承して、理性とキリスト教の信仰との調和を図り、体系的に説明しようと試みた。
- ア:正 イ:正 ウ:正
- ア:正 イ:正 ウ:誤
- ア:正 イ:誤 ウ:正
- ア:正 イ:誤 ウ:誤
- ア:誤 イ:正 ウ:正
- ア:誤 イ:正 ウ:誤
- ア:誤 イ:誤 ウ:正
- ア:誤 イ:誤 ウ:誤
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説
前の問題(問31)へ
令和6年度(2024年度)本試験 問題一覧
次の問題(問33)へ