大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問35 (倫理(第1問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問35(倫理(第1問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

以下を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いのAとBは、各々全て同じ人物である。

次の会話は、高校生Aとそのいとこの大学生Bが交わしたものである。

A:昔の思想家って、本当に色んなこと思い付きますよね。みんな天才だっていうのはよく分かるけど、色々ありすぎて、とても覚えきれないですよ。
B:おつかれさま。それじゃあ、バラバラに暗記するんじゃなくて、思想の流れを理解するようにしたらどうかな。天才って言われる人たちも、ゼロから思想を生み出したというより、a 先人の考え方を継承しつつ、批判したり再解釈することで、自分の思想を確立したっていうパターンが多いみたいだよ。
A:え、そうなんですか。例えば?
B:例えば、b 儒教の思想家たちはみんな孔子の思想を継承しているよね。
A:なるほど、それはそうか。でもじゃあ、最初の孔子は?
B:孔子もやっぱり、昔の思想を参考にしてるんだよ。そして、儒教の仁や礼の思想へのc 批判から、また別の思想が生まれてゆくんだよね。
A:本当だ、教科書にも「〇〇は✕✕を引き継いで」とか「△△を批判して」みたいな文章、たくさんありますね。読み飛ばしてたな…。これ、宗教の思想家にも当てはまりますか?
B:例えばゴータマ・ブッダは、既存の宗教のd 生命観や理想を受け継ぎながらも、それに飽き足らず、自らの道を求めたと言えるんじゃないかな。

下線部dに関して、BはAに、中国伝統思想に親しんでいる者からの質問に、中国の仏教徒・牟子(ぼうし)が答える次の資料を見せ、後の会話を交わした。会話中のa〜cに入る記述の組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。

資料 牟子『理惑論(りわくろん)』より
質問者:仏教では、人は死ぬと必ずまた生まれ変わると言っていますが、 僕にはそんなことが本当だとは信じられません。
牟子 :人が死ぬと、家族の者が屋根に上って呼びかけるが、死んでしまったのに一体誰に向かって呼びかけるのかな?
質問者:魂(たましい)に呼びかけるのです。……
牟子 :その通り。魂はもとより不滅である。ただ肉体が腐敗するだけだ。例えてみれば、肉体は五穀(ごこく)の根と葉、魂は種もみのようなもの。根と葉は生えても必ず枯れるが、種もみには終わりがない。

B:資料の「生まれ変わる」というのはインドの( a )の生命観のことなんだけど、これは当初中国では理解されづらかったらしい。そこで牟子は、( b )という中国の考え方に似たものだと説明してるんだ。
A:諸法無我というから、仏教はバラモン教が重視した( c )の追求を避けると思ってたけど、牟子は積極的に( c )を説いてるように見えるな。
B:そうだね、仏教は中国文化との対話の中で新たな展開をしてゆくんだ。
  • a:輪廻  b:死後も魂は存在し続ける  c:アートマン
  • a:輪廻  b:死後も魂は存在し続ける  c:ブラフマン
  • a:輪廻  b:生前の行為が死後に実を結ぶ  c:アートマン
  • a:輪廻  b:生前の行為が死後に実を結ぶ  c:ブラフマン
  • a:業  b:死後も魂は存在し続ける  c:アートマン
  • a:業  b:死後も魂は存在し続ける  c:ブラフマン
  • a:業  b:生前の行為が死後に実を結ぶ  c:アートマン
  • a:業  b:生前の行為が死後に実を結ぶ  c:ブラフマン

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