大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問40 (倫理(第2問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問40(倫理(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

以下を読み、後の問いに答えよ。なお会話と問いのCと祖母は各々全て同じ人物である。

次の会話は、高校生Cと祖母が、「日本人と平和」と題した市民向けの講演に参加した帰り道で交わした会話である。

祖母:「平和」にあたる日本語には、他にも「泰平」、「安穏」、「無事」などがあって、戦争がない状態だけではなく、疫病や災害がなく人々が穏やかに暮らす様子を全般的に指しているという指摘があったね。
C:そうだね。でも戦争の話は、昔のことや外国の話題だったから、ピンとこなかったな。それより、a 古代の神々と災害の関係は倫理の授業でも扱っていたから、聞いていて面白く感じたよ。
祖母:そうなんだね。確かに、感染症の話は身近だったし、『古事記』の話も面白かったね。他にはどんなところに興味を持った?
C:奈良時代は、b 仏教に対して疫病などの災いを鎮めるという役割が求められたということかな。宗教にそうした役割を求めるというのは現代でも見られるからね。
祖母:そうだね。そういえば、災害や疫病が起きる中で、心の平安を保つことは簡単ではない、ということが大きく取り上げられていたね。
C:講演でも紹介されていたけど、c 『方丈記』や『徒然草』をはじめとした無常観の思想も、災害に向き合う中で生まれてきた思想と言えそうだね。
祖母:良いところに気付いたね。でもね、戦争のことにももっと関心を持ってほしいな。あなたのひいおじいさんだって戦争に行ってね。
C:大事な問題とは分かっているのだけど、どうも自分に関係があることとしては考えられないかな。まあでも、おばあちゃんが言うなら、自分なりに戦争と平和について調べてみようかな。
祖母:それは素晴らしいことだね。私も、高校生だった時に読んで感銘を受けた本があるので、後で本棚から探して持っていくね。

下線部aに関して、日本の神々と災害についての説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
  • 古代の日本では、祖先の霊は子孫を災厄から守る存在として祀(まつ)られており、折口信夫は村落を離れないそうした祖先の霊を「まれびと」と呼んだ。
  • 古代の日本では、恨みを残した死者の霊の存在が災害を起こすと信じられたため、死者の霊の祓いを執り行った。
  • 古代の日本では、作物の豊穣(ほうじよう)などの恵みだけではなく、自然の脅威でさえも、神意のあらわれと考えられた。
  • 古代の日本では、儒教や仏教などの外来の教えを排除することで神観念が形成され、そうした神によって災害から守られると考えられた。

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