大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問48 (倫理(第3問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問48(倫理(第3問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

以下を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いのD、E、Fは各々全て同じ人物である。

次の会話は、ある日の授業の後に高校生D、E、Fが交わしたものである。

D:今日の倫理の授業はいつもと随分違っていたね。a ルネサンス期の絵画を見て、その中で何が起きているか考えるって、美術の時間みたいだった。
E:でも倫理っぽいとも思ったよ。考えたことだけじゃなくて、なぜそう考えたかもみんなと話し合ったから、頭を一杯使ったし、緊張したなあ。
F:それにしても、同じ絵なのに、注目するところもどう感じるかも、人によって違うのは面白かったな。
E:そういえば、教科書の中で、b 宗教改革の思想を扱ったところに、ルターの肖像画があるじゃない?厳格そうな雰囲気がして私は苦手なんだけど、誠実さが伝わってきて清々しいという友達もいて驚いたな。でも、倫理の問題と違って、芸術は結局、人それぞれの好みで楽しむものなのに、話し合うことに意味があるのかな?それに、感動ってそもそも言葉で表しにくいものじゃない?説明を求めるのは無理があるよ。
F:確かにそういう面もあるだろうけど、他の人が何にc を感じるのかを知ることで視野が広がるということもあると思うよ。
D:視野を広げるのは大事だと思うけど、話し合うのがいい方法なのかな。芸術の専門家に正しい見方を教えてもらう方が、偏りがないと思う。d 時代を超えて受け継がれた名作ってあるよね?正しい見方が分かれば、そういう古典の良さも分かるはずだし、それが成長することじゃないかな。
E:この作品がいいと教わったから私もそれがいいと思う、というのはなんだか自分の気持ちに噓(うそ)をついているみたいだ。それに芸術作品について、これが正しい見方だと決めつけてしまうと、逆に視野が狭くならないかな。
F:専門家に学ぶのは大事だけど、専門家自身、決まった正しい見方を知っているというより、日々知識を深めながら、自分とは異なる考え方も吟味して、よりよい見方を目指しているんじゃないかな。

下線部aに関して、次の資料は、Dがルネサンス期の芸術についてタブレットで調べて見付けたインターネット上の記述である。この記述に含まれる説明のうち適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

資料
①ルネサンスは「再生」を意味し、北イタリアから始まった文化の改革運動であり、ギリシア・ローマの文化に学び人間性の回復を試みた。ルネサンスは、いわば新しい人間のあり方を求めたのだ。②ルネサンス期の典型的な絵画に、生き生きとした描写を特徴とするボッティチェリの「春」がある③ルネサンスの文芸では、ダンテの『神曲』に見られるように、人間の自然な感情や欲求を肯定する新しい人間観を提示した。また、④ルネサンスの芸術は、経済力を蓄えた市民の下に成立し、ラファエロの「アテネの学堂」に見られるように、神の恩寵や栄光に基づく美しさを表現した

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