大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問42 (倫理(第2問) 問3)
問題文
次の会話は、高校生CとDが、倫理の授業で日本思想について学習した後に交わしたものである。
C:ねぇ、星を見るのは好き?
D:どうしたの、急に。
C:さっきの授業でa 儒教の「天」という言葉があったでしょう。それで連想したのだけれど、私は天体観測が好きなんだ。望遠鏡を覗くのもいいけれど、肉眼で空の全体を眺めるのも好き。あんなふうに人間の手から遠く離れた天上に、美しく秩序立った世界があると思うと、なぜだかほっとするんだ。
D:そうなんだね。休みの日には遠くへ星を見に行ったりもするの?
C:うん、街の中ではなかなか見えづらいから、山へ行くこともあるよ。自然の中を歩いていると、b 自然には何か大きな力があるって感じるんだ。
D:そうか、それは素敵だね。私はね、模型を組み立てたり、自分でパソコンを作ったりしていると楽しくって。自分で整然としたシステムを作り上げていくことにわくわくするんだ。少し前の授業で仏教について習ったときも、c 現実社会の中で理想を実現しようとした仏教者の考えに共感したんだよね。Cさんの言葉を借りれば、自分の手元で美しく秩序立った世界を作ることに、喜びを感じるのかな。
C:なるほどね。私たちの趣味はかなり違うのに、同じように秩序立ったものが好きだという共通点があるんだね。
D:そうだね、話していて初めて気がついたよ。秩序というのは面白いテーマかもしれないね。もう少し一緒に調べて考えてみようか。
下線部cに関して、次のア〜ウは、現世における理想世界の実現を目指した仏教者である日蓮についての説明である。ア〜ウから適当なものを全て選んだとき、その組合せとして正しいものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
ア 日蓮は、様々な経典に書かれた国難について研究した結果、現世に仏国土を打ち立てるためには、題目をひたすら唱えることが必要だという考えに至った。
イ 日蓮は、比叡山で様々な仏教教義を学び修行した後、各宗派の融和こそが無間地獄に堕(お)ちないための道であるとして四箇格言を説き、その教えを民衆に広めた。
ウ 日蓮は、大乗経典の一つである『法華経』にこそブッダの最高の教えが説かれていると考えて、国家安寧を願い人々を救済するために、その教えを広めた。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問42(倫理(第2問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
次の会話は、高校生CとDが、倫理の授業で日本思想について学習した後に交わしたものである。
C:ねぇ、星を見るのは好き?
D:どうしたの、急に。
C:さっきの授業でa 儒教の「天」という言葉があったでしょう。それで連想したのだけれど、私は天体観測が好きなんだ。望遠鏡を覗くのもいいけれど、肉眼で空の全体を眺めるのも好き。あんなふうに人間の手から遠く離れた天上に、美しく秩序立った世界があると思うと、なぜだかほっとするんだ。
D:そうなんだね。休みの日には遠くへ星を見に行ったりもするの?
C:うん、街の中ではなかなか見えづらいから、山へ行くこともあるよ。自然の中を歩いていると、b 自然には何か大きな力があるって感じるんだ。
D:そうか、それは素敵だね。私はね、模型を組み立てたり、自分でパソコンを作ったりしていると楽しくって。自分で整然としたシステムを作り上げていくことにわくわくするんだ。少し前の授業で仏教について習ったときも、c 現実社会の中で理想を実現しようとした仏教者の考えに共感したんだよね。Cさんの言葉を借りれば、自分の手元で美しく秩序立った世界を作ることに、喜びを感じるのかな。
C:なるほどね。私たちの趣味はかなり違うのに、同じように秩序立ったものが好きだという共通点があるんだね。
D:そうだね、話していて初めて気がついたよ。秩序というのは面白いテーマかもしれないね。もう少し一緒に調べて考えてみようか。
下線部cに関して、次のア〜ウは、現世における理想世界の実現を目指した仏教者である日蓮についての説明である。ア〜ウから適当なものを全て選んだとき、その組合せとして正しいものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
ア 日蓮は、様々な経典に書かれた国難について研究した結果、現世に仏国土を打ち立てるためには、題目をひたすら唱えることが必要だという考えに至った。
イ 日蓮は、比叡山で様々な仏教教義を学び修行した後、各宗派の融和こそが無間地獄に堕(お)ちないための道であるとして四箇格言を説き、その教えを民衆に広めた。
ウ 日蓮は、大乗経典の一つである『法華経』にこそブッダの最高の教えが説かれていると考えて、国家安寧を願い人々を救済するために、その教えを広めた。
- ア
- イ
- ウ
- アとイ
- アとウ
- イとウ
- アとイとウ
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この過去問の解説 (1件)
01
正解は「アとウ」です。
日蓮は、日蓮宗(法華宗)の開祖で、大乗経典の一つである「法華経」を重視しました。
また日蓮は、「南無妙法蓮華経」と題目を唱えることで人々は救われると説き、他の宗派は四箇格言を用いて激しく批判しました。
各選択肢の解説は以下の通りです。
不適切
冒頭の解説の通り、正しい選択肢はアとウです。
不適切
冒頭の解説の通り、正しい選択肢はアとウです。
不適切
冒頭の解説の通り、正しい選択肢はアとウです。
不適切
冒頭の解説の通り、正しい選択肢はアとウです。
適切
解説は冒頭の通りです。
不適切
冒頭の解説の通り、正しい選択肢はアとウです。
不適切
冒頭の解説の通り、正しい選択肢はアとウです。
日蓮が残した思想書に、「立正安国論」があることもおさえておくとgoodです🙆♀️
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