給水装置工事主任技術者の過去問
令和2年度(2020年)
給水装置の概要 問46
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問題
給水装置工事主任技術者試験 令和2年度(2020年) 給水装置の概要 問46 (訂正依頼・報告はこちら)
給水用具に関する次の記述の正誤の組み合わせのうち、適当なものはどれか。
ア ボールタップは、フロート(浮玉)の上下によって自動的に弁を開閉する構造になっており、水洗便器のロータンク用や、受水槽用の水を一定量貯める給水用具である。
イ ダイヤフラム式ボールタップの機構は、圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かすことにより吐水、止水を行うもので、給水圧力による止水位の変動が大きい。
ウ 止水栓は、給水の開始、中止及び給水装置の修理その他の目的で給水を制限又は停止するために使用する給水用具である。
エ 甲形止水栓は、止水部が吊りこま構造であり、弁部の構造から流れがS字形となるため損失水頭が大きい。
ア ボールタップは、フロート(浮玉)の上下によって自動的に弁を開閉する構造になっており、水洗便器のロータンク用や、受水槽用の水を一定量貯める給水用具である。
イ ダイヤフラム式ボールタップの機構は、圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かすことにより吐水、止水を行うもので、給水圧力による止水位の変動が大きい。
ウ 止水栓は、給水の開始、中止及び給水装置の修理その他の目的で給水を制限又は停止するために使用する給水用具である。
エ 甲形止水栓は、止水部が吊りこま構造であり、弁部の構造から流れがS字形となるため損失水頭が大きい。
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この過去問の解説 (1件)
01
それぞれの記述が正しいか誤りかを考えて、その組み合わせがマッチしている選択肢を答える問題です。
それではそれぞれの記述の正誤を考えていきましょう。
ア ボールタップは、フロート(浮玉)の上下によって自動的に弁を開閉する構造になっており、水洗便器のロータンク用や、受水槽用の水を一定量貯める給水用具である。
これは「正しい」です。
トイレの後ろにあるタンクの蓋を開けたことはあるでしょうか?
ボールタップはそのタンクの中に入っています。
トイレの水を流すとタンクの中の水が減るため、水に浮いているボールタップも一緒に下がっていき、それに伴って水をタンクに満たすため、吐水口が開きます。
水がタンクに満たされると、ボールタップも上に上がり、タンクに注ぐ水も止まります。
イ ダイヤフラム式ボールタップの機構は、圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かすことにより吐水、止水を行うもので、給水圧力による止水位の変動が大きい。
これは「誤り」です。
まず、ダイヤフラム式ボールタップとは、トイレのタンク内で水の流れを浮いたボールとダイヤフラムで調整する構造のことです。
ダイヤフラムはゴムで出来た蓋のようなもので、圧力室内部の圧力変化に伴って、このダイヤフラムが動いて、吐水と止水を切り替えます。
前置きが長くなりましたが、この文章の中で「給水圧力による止水位の変動が大きい」が間違いです。
「給水圧力による止水位の変動は小さい」ことになります。
ウ 止水栓は、給水の開始、中止及び給水装置の修理その他の目的で給水を制限又は停止するために使用する給水用具である。
これは「正しい」です。
エ 甲形止水栓は、止水部が吊りこま構造であり、弁部の構造から流れがS字形となるため損失水頭が大きい。
これは「誤り」です。
この記述は「甲形止水栓」ではなく、「玉形弁」の記述です。
試験のことをいうと、この損失水頭が「大きい」か「小さい」か、が空欄になってるケースもあります。
「甲形止水栓」は、止水部が「落としこま構造」になっています。
止水機構がこま式(内臓されたこまを押し付けて止水する構造)の水道用止水栓です。
この方法も損失水頭は大きいです。
ちなみに、損失水頭とは、パイプロスとも言われ、流体が管内を流れるときに、管が曲がっていたり、分岐していたり、流体の量が多いなどの理由で受ける抵抗を数値化したものです。
損失水頭が大きいということは、抵抗が大きいということになります。
以上を総合すると、ア:正 イ:誤 ウ:正 エ:誤 がマッチした組み合わせになります。
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