給水装置工事主任技術者の過去問
令和2年度(2020年)
給水装置の概要 問48

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和2年度(2020年) 給水装置の概要 問48 (訂正依頼・報告はこちら)

湯沸器に関する次の記述の正誤の組み合わせのうち、適当なものはどれか。

ア  貯蔵湯沸器は、ボールタップを備えた器内の容器に貯水した水を、一定温度に加熱して給湯するもので、水圧がかからないため湯沸器設置場所でしかお湯を使うことができない。
イ  貯湯湯沸器は、排気する高温の燃焼ガスを再利用し、水を潜熱で温めた後に従来の一次熱交換器で加温して温水を作り出す、高い熱効率を実現した給湯器である。
ウ  瞬間湯沸器は、器内の熱交換器で熱交換を行うもので、水が熱交換器を通過する間にガスバーナ等で加熱する構造で、元止め式のものと先止め式のものがある。
エ  太陽熱利用貯湯湯沸器は、一般用貯湯湯沸器を本体とし、太陽集熱器に集熱された太陽熱を主たる熱源として、水を加熱し給湯する給水用具である。

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この過去問の解説 (1件)

01

それぞれの記述の正誤を考えて、その組み合わせを解答する問題です。

湯沸器(ゆわかしき)は、水を加熱して給湯する給水器具の総称で、構造別にいろいろな種類があります。

それぞれの記述を考えていきましょう。

ア 貯蔵湯沸器は、ボールタップを備えた器内の容器に貯水した水を、一定温度に加熱して給湯するもので、水圧がかからないため湯沸器設置場所でしかお湯を使うことができない。

これは「正しい」です。

例えば、事務所や病院などの湯沸器室に設置されたりしています。

お湯に浮かぶフロートが水位に合わせて上下し、給水と止水を切り替えています。

このタイプはいわゆる開放式でタンク内に空間があります。

(選択肢(イ)解説文に出てくる「貯湯湯沸器」との違いはここになります)

イ 貯湯湯沸器は、排気する高温の燃焼ガスを再利用し、水を潜熱で温めた後に従来の一次熱交換器で加温して温水を作り出す、高い熱効率を実現した給湯器である。

これは「誤り」です。

この記述は「貯湯湯沸器」ではなく、「潜熱回収型給湯器」の記述です。

潜熱回収型給湯器」は、今まで排気されていた高温の燃焼ガスを無駄にすることなく再利用し、今までの非潜熱回収型給湯器よりも、熱効率を高めた給湯器です。

水道から送られてきた水は、最初に二次熱交換器で温められて、その後一次熱交換器で加熱されます。

貯湯湯沸器」は、給水管が直接貯湯槽内と繋がっていて、いったん貯湯槽に水を貯めてから沸かす構造になっています。

一定量の水をタンクに貯めてから、設定した温度になるようにガスでお湯を沸かします。

選定温度になると自動で火が消えるようになっています。

選択肢(ア)で出てきた「貯蔵湯沸器」との違いは、貯蔵(ちょぞう)湯沸器は「開放式」なのに対し、「貯湯(ちょとう)湯沸器」は「密閉式」で、タンクに空間がなく、タンク内はお湯で満たされた状態になっています。

ウ 瞬間湯沸器は、器内の熱交換器で熱交換を行うもので、水が熱交換器を通過する間にガスバーナ等で加熱する構造で、元止め式のものと先止め式のものがある。

これは「正しい」です。

ガスバーナーで加熱するとき、水はコイル管内を通過しています。

元止め式、先止め式の違いは、先止め式が蛇口の前(先)に湯沸器が設置されていて、蛇口をひねるとお湯が出るタイプで、元止め式は湯沸し器本体のボタンを押すと本体からお湯が出るタイプです。

エ 太陽熱利用貯湯湯沸器は、一般用貯湯湯沸器を本体とし、太陽集熱器に集熱された太陽熱を主たる熱源として、水を加熱し給湯する給水用具である。

これは「正しい」です。

選択肢3. ア:正  イ:誤  ウ:正  エ:正

以上を総合すると、ア:正  イ:誤  ウ:正  エ:正 が答えになります。 

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