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看護師の過去問 第103回 午前 問56

問題

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Aさん(75歳、男性)は、1人で暮らしている。Aさんは、耳鳴が気になり耳鼻科を受診したところ、老人性難聴と診断された。Aさんは、医師から補聴器の使用を勧められたが「どうせ1人で誰とも話さないから必要ない。生活していて不便なことはない」と言う。
Aさんへの説明として適切なのはどれか。
   1 .
「難聴は治りますよ」
   2 .
「文字盤を利用しましょう」
   3 .
「一度補聴器を試してみましょう」
   4 .
「聞こえないとますます孤立しますよ」
( 看護師国家試験 第103回 午前 問56 )
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この過去問の解説 (3件)

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1 . 「難聴は治りますよ」
×不正解
加齢による難聴は40歳を超えた頃から始まり、高音域から聞こえにくくなります。また、左右差なく徐々に低下していくのが特徴です。加齢性難聴は治療による改善は困難で、補聴器を利用してQOLを改善することが一般的です。よって、不正解です。

2 . 「文字盤を利用しましょう」
×不正解
文字盤はALS 患者さんや筋ジストロフィー患者さんなどの重度障害者の人が目で文字を追うことを利用してコミュニケーションをとる方法です。
Aさんは加齢性難聴で「人が話していることが分かりにくい」状態ではありますが、きちんと聞こえればコミュニケーションには問題ありません。よって、文字盤を使う必要はありません。よって、不正解です。

3 . 「一度補聴器を試してみましょう」
〇正解
Aさんは「独居で、誰とも話さないから問題ない」と言っていますが、誰とも話さない理由が難聴が理由で他者とのコミュニケーションが阻害されている可能性があります。看護師から押し付けるのではなく、Aさんに寄り添いながら、最善の選択肢を模索することが看護師には求められます。
補聴器を使って生活してみるとどう変化するのかをまず試してみることが、Aさんの補聴器を装着する意味をしっかり理解してもらうことができます。また、他者とのコミュニケーションももっと積極的にとれるようになる可能性もあります。よって、この選択肢が正解です。

4 . 「聞こえないとますます孤立しますよ」
×不正解
孤立している原因が難聴である可能性はありますが、この対応だとAさんから医療者が信用してもらえず、AさんのQOL改善の可能性が低くなってしまいます。Aさんと信頼関係を築き、困っていることを引き出し、それを援助する声掛けが必要です。よって、不正解です。

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老人性難聴とは、いわゆる「耳が遠くなった」という状態のことです。耳の機能の老化によって引き起こされます。
難聴には、感音性難聴、伝音性難聴、それら二つの症状が見られる混合性難聴に分類されます。老人性難聴はこの三つのなかでも「感音性難聴」に当てはまります。
感音性難聴は、内耳から聴神経に至る部位の障害によって起こります。原因は加齢の他にも、騒音や薬物、遺伝、聴神経腫瘍、炎症後反応、動脈硬化合併症などがあります。具体的には、内耳にある蝸牛と呼ばれる音を感じ取る機能や聴神経にある細胞が加齢とともに劣化し減少することで老人性難聴が起こっています。
老人性難聴では、まず高音域、つまり高い音が聞き取りにくくなることが症状として出てきます。また、言葉の聞き分けが難しかったり、雑音の中から聞きたい音を聞き取れなかったり、つまり「言葉や音が聞き取れない」ことが主な症状となってきます。これは、他人の声はもちろん、自分の声も聞き取れなくなってきます。難聴のある高齢者が、大きい声で話しているのは、他人に聞き取れるように、という配慮というよりは、自分に聞き取れる声で、ということが近いでしょう。老人性難聴の特徴は、人の話し声が聞き取れないため、会話がスムーズにできなくなり、落ち込んでしまうケースがあるということです。そのため、自信を喪失してしまったり、うつになったり、また認知症の原因となったりすることもあります。
一番の治療法としては、補聴器が挙げられます。現在、補聴器はサイズも小さくなり、耳にかけられるほどのものから、ポケットに入れるタイプなど様々なものがあるため、試してみることを勧めてみると良いでしょう。
もう一つの難聴の種類、伝音性難聴は、外耳から中耳の損傷により起こります。原因としては耳垢沈着、角化症、中耳炎や鼓膜損傷などがあります。「音が聞こえにくい、こもったような聞こえになる」ことが特徴ですが、詳しい解説は割愛します。

1.一度失った細胞は元には戻りません。そのため、難聴は現在のところ治ることはありません。この説明は間違いです。
2.文字盤を使用しなくても、コミュニケーションはとれるでしょう。
4.家族で、Aさんの性格を知っている人がこのような説明を行うのは、時には良い結果をもたらすこともあるかもしれません。が、看護師として人を脅すような言動は行うべきではないでしょう。

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Aさんは、補聴器の必要性を感じていないと考えられます。補聴器を使用することは、耳鳴りに対する対症療法となり、治療として有効です。看護師から説明を行う必要があります。したがって 2が正解です。

以下、他の選択肢が不正解である理由です。↓
1 老人性難聴は簡単には治りません。看護指導としても無責任な発言は控えましょう。
2 難聴のため、文字盤の利用は対応として不適切です。
4 相手を脅すような発言によって、話を進めることは不適切です。

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