看護師の過去問
第103回
午前 問70

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問題

看護師国家試験 第103回 午前 問70 (訂正依頼・報告はこちら)

精神科デイケアの目的はどれか。
  • 陽性症状を鎮静化する。
  • 社会生活機能を回復する。
  • 家族の疾病理解を深める。
  • 単身で生活できるようにする。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 陽性症状を鎮静化する。
×不正解
陽性症状とは幻覚や妄想といった、元々あるはずのないものが現れる症状のことで、統合失調症で現れます。陽性症状には薬物療法の導入が基本となるので不正解です。

2 . 社会生活機能を回復する。
〇正解
精神科デイケアのプログラムには趣味や興味のあることを通じてスキルを身につけたり、症状改善のためのサポートなどがあります。また、イベントなどを通して他者とのコミュニケーションを促すことも期待できます。よって、正解です。

3 . 家族の疾病理解を深める。
×不正解
精神科デイケアは患者さんの支援のために行われます。家族のためではない為、不正解です。
患者さんの家族への支援は家族会や福祉サービスに相談することになります。

4 . 単身で生活できるようにする。
×不正解
患者さんの自立、社会復帰を目指していますが、単身で生活することだけが目的ではない為、不正解です。

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02

一般に、こころの病気を持つ人が退院したあとは、引き続き外来治療が行われます。しかし、外来治療だけでは十分なケアが行えず、スムーズな社会復帰は難しいのが現状です。そこで行われるのが「デイケア」です。施設に通い、1日数時間以上、社会復帰を目的としたリハビリテーションを行います。デイケアは元々統合失調症の患者が対象でしたが、近年ではアルコール依存症やパーソナリティ障害などにも行われています。内容は、作動や音楽、園芸、映画鑑賞、スポーツのほか、生活技能訓練、ミーティングなどがあります。
1.陽性症状とは、妄想、幻覚、興奮、あるいは支離滅裂、他人から操られているように感じるなど、表に現れやすい症状を言います。表に現れやすいため、リハビリテーションを行うというよりは、抗精神病薬での治療が優先されます。
3.家族への疾病理解を深めることを主な目的とはしません。
4.社会復帰、自立を目指しますが、単身生活とは限っていません。

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03

精神科デイケアは、社会性を身につけることが目的です。精神疾患によって、社会生活を行うことが困難となった人の社会生活機能を回復させ、就労や復職、就学、復学をめざすものです。したがって、2が正解です。

以下、他の選択肢が不正解である理由です。↓
1 デイケアは基本的に集団で行動をします。作業療法士やソーシャルワーカー、臨床心理士などで作成した治療プログラムを実施し、他者や環境とのかかわり方を習得します。鎮静化が必要な陽性症状がある患者は、集団行動を行うことは困難と考えられますので、デイケアではなく、必要に応じて医療行為ができる施設や、個別のカウンセリングなどで対処を行います。1は不正解です。
3 デイケアは、本人が社会生活を無理なく行うために通所をする場所であり、家族は主な対象ではありません。もちろん、家族の理解を深めることは精神疾患の治療において必要な過程ですが、それが主目的とはならないので、3は不正解です。
4 自立を促すことは必要ですが、それがイコール単身生活とは限りません。目的としては不適切です。4は不正解。

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