看護師の過去問
第103回
午前 問104

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問題

看護師国家試験 第103回 午前 問104 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aちゃん(1歳0か月、女児)は、つかまり立ちをしようとしてテーブルの上に手をかけたところ、熱い味噌汁の入ったお椀をひっくり返して前胸部と右前腕に熱傷(burn)を負ったため母親とともに救急外来を受診した。来院時、Aちゃんは、体温36.8℃、呼吸数36/分、心拍数120/分、血圧90/60mmHgであり、機嫌が悪く泣いている。

Aちゃんは、創部の処置と経過観察のため入院した。処置室で点滴静脈内注射と創部の処置を医師1人と看護師2人で行うことになった。看護師がAちゃんの母親に同席するよう促すと「かわいそうで見ていられるか不安です」と話した。
母親のつらさを受け止めた後の対応で適切なのはどれか。
  • 「Aちゃんがかわいそうですよ」
  • 「Aちゃんはもっとつらいですよ」
  • 「Aちゃんが頑張る姿を見届けるべきですよ」
  • 「Aちゃんにとってお母さんが支えになりますよ」

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この過去問の解説 (3件)

01

1.×
 母親自身が子どもにケガをさせてしまったと自責の念にかられていることが予測されます。
 子どもがかわいそうとの発言は、母親をより責めることになりかねないので不適切です。

2.×
 自責の念にかられている母親に対し、子供のほうがもっとつらいと声かけすることは、母親の気持ちに寄り添っているとは言い難いです。

3.×
 ~すべきという表現は、強制力を感じさせます。
 子どもに負い目を感じている母親に対して使う言葉ではありません。

4.○
 Aちゃんの精神的安定と処置がスムーズに進むために母親の同席が必要です。
 自責の念にかられている母親に対し、母親にしかできない役割をしてもらうことで、心理的援助をしましょう。

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02

1.✖
自分を責めている母親に「Aちゃんがかわいそう」との声かけは、更に母親を責める事と同じになります。母親の辛さを受け止め、かつ母親がそばにいる事でAちゃんも痛みの伴う処置を乗越えられると促してあげる事が、母親およびAちゃんにとって望ましいです。

2.✖
Aちゃんの熱傷は事故ですが、問題文から母親は自分を責めていることが伺えます。よって、Aちゃんが「かわいそう」や「もっとつらい」という説明は母親をより責める事に繋がるため不適切です。

3.✖
「見届けるべき」という言葉は、伝えた相手に責任があるように捉えられるので、Aちゃんの母親への対応としては不適切です。

4.〇
治療中のAちゃんの苦痛な様子は、母親を居たたまれない気持ちにさせるかもしれませんが、Aちゃんの不安の軽減と処置を円滑に進めるためにも、母親の同席は重要です。また母親に、自身がAちゃんの精神的な支えになる存在であると伝えることは、自責の念を軽減する精神的援助にもなるため適切だといえます。

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03

かわいそうで見ていられるのか不安と母親は訴えています。

児がかわいそうという声かけでは母親自身の自責の念を強くしていしまうため適切ではありません。

もっと辛いですよと言葉かけをすることも母親自身を責めることにつながるため不適切です。

頑張る姿を見届けるべきも母親自身の自責の念を強くしてしまうため不適切です。

このケースでは児が母親を必要としていることを伝え支援することが望ましいため4.が正答です。

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