看護師の過去問
第103回
午前 問110
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問題
看護師国家試験 第103回 午前 問110 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠40週0日に3,600gの女児を正常分娩した。出血量は250ml、持続した出血はない。分娩後、Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右1本ずつである。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で、硬度は良好であった。
産褥3日。Aさんの体調は回復してきているが「急にお乳全体が張ってきて痛い」と言う。看護師が観察するとAさんは体温37.0℃、脈拍70/分であった。授乳前は両乳房が腫脹し、乳管口の開口数は左右4本ずつあり、移行乳がみられた。授乳後は両乳房の腫脹が軽減した。
Aさんの状態として考えられるのはどれか。
Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠40週0日に3,600gの女児を正常分娩した。出血量は250ml、持続した出血はない。分娩後、Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右1本ずつである。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で、硬度は良好であった。
産褥3日。Aさんの体調は回復してきているが「急にお乳全体が張ってきて痛い」と言う。看護師が観察するとAさんは体温37.0℃、脈拍70/分であった。授乳前は両乳房が腫脹し、乳管口の開口数は左右4本ずつあり、移行乳がみられた。授乳後は両乳房の腫脹が軽減した。
Aさんの状態として考えられるのはどれか。
- 乳腺炎
- 産褥熱(puerperal fever)
- 乳房緊満
- 乳管閉塞
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この過去問の解説 (3件)
01
乳線炎は、乳房全体の腫れや赤み、痛み、熱感、しこりなどの症状があり、38度以上の発熱が見られます。
Aさんは両乳房の腫脹と37度の微熱のみであり、授乳後腫脹は軽減しているため、乳腺炎ではありません。
2.×
産褥熱とは、産後に産道や子宮腔内の傷から細菌感染を起こし、38度以上の発熱が起こることです。
Aさんは、37度であり不正解です。
3.○
乳房緊満は、乳房に母乳が溜まってリンパや血管が詰まり、乳腺組織に浮腫ができる状態のことをいいます。
産褥早期は、母乳の分泌と授乳のバランスが不安定であるため、乳房緊満が起こりやすい時期になります。
4.×
乳管閉塞とは、母乳が詰まった状態です。
Aさんは、乳管口の開口数は左右4本ずつあり、授乳後は両乳房の腫脹が軽減しているので、閉塞していません。
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02
うっ滞性乳腺炎は産褥早期に乳管内に乳汁がうっ滞して起こります。乳房の腫脹・硬結・疼痛・発赤・発熱がみられます。
化膿性乳腺炎は産褥2~3週頃に発病し、乳房の腫脹・発赤・熱感・疼痛・発熱(38~40℃)の症状があります。Aさんの訴えや症状とは異なります。
2.✖
産褥熱は、外陰部・会陰部の感染から産褥24時間以降10日以内に発病し、発熱・寒気とふるえなどの症状があります。Aさんの訴えや症状とは異なります。
3.〇
乳房緊満は、乳管開通数と母乳分泌、授乳量のバランスが不安定な産褥早期におこります。頻回な授乳と、授乳間には冷湿布をおこない、充満感を軽減させまる。
4、✖
乳管閉塞は母乳が詰まり、乳管が閉塞された状態をいいます。片側性で腫脹は限局性、熱感は僅かもしくはありません。痛みも軽度、体温も38.4℃以下です。
Aさんの訴え症状とは異なります。
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03
時期的にも産褥3~6日にかけてみられるので時期も合致します。
その他の選択肢である産褥熱は分娩後24時間~産褥10日に2日以上で38℃以上の高熱を認めるものを示し、37℃であるAさんは該当しません。
乳腺炎に関しても38.5℃以上の発熱、かつ片側性の乳房の腫脹や硬結、発赤を認めるもので、両側の乳房の腫脹と発熱は37.0℃のため該当しません。
乳管閉塞についても開口数が左右で4本ずつ、授乳で軽減していることから閉塞には至ってません。
よって正答は3.になります。
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