看護師の過去問
第103回
午前 問120

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問題

看護師国家試験 第103回 午前 問120 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症(aortic stenosis)で大動脈弁置換術が実施された。術後2日、Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心囊・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、3本の静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

転室後もAさんの状態は安定しており、歩行を開始することになった。安全管理対策として適切なのはどれか。
  • 胸腔ドレーン挿入中は病室内歩行とする。
  • 胸腔ドレーン挿入中に歩行する時は看護師を呼ぶように伝える。
  • 末梢静脈ライン挿入中は看護師が同伴して歩行する。
  • 不整脈(arrhythmia)が出現しても気分不快がなければ歩行を継続する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.×
 胸腔ドレーン挿入中であるとの理由だけで、病室内までという、安静度の制限は必要ありません。

2.○
 胸腔ドレーン挿入中は持続吸引していれば、コンセントを抜いたり、ルート類の管理をする必要があるので、看護師を呼んでもらうよう説明します。

3.×
 末梢静脈ライン挿入中は、必ずしも看護師の同伴は必要ありません。患者自身が点滴スタンドを忘れず持って歩行できること、ルートの絡みが起こらないよう看護師が管理すること、異変があればすぐに看護師へ報告してもらうよう説明します。

4.×
 不整脈が出ている時は、臥床を促し経過観察をしましょう。検脈や血圧測定、モニター監視など、危険度を判定する必要があります。

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02

1.✖
状態が安定しており、医師の歩行許可があれば、ドレーン挿入中であっても病室内歩行に限定する必要はないです。

2.〇
胸腔ドレーン挿入中は、歩行による急激な状態変化への対応や歩行時にドレーンが抜去されないように、看護師が同伴するのは適切です。

3.✖
抹消静脈ラインはしっかり固定されており、状態が安定していれば常に同伴する必要はありません。ただし、移動時にラインが絡まったり、引っ張られるなどがないよう注意が必要です。

4.✖
大動脈弁置換術後の合併症の1つに不整脈があります。よって、気分不快がなくてもベッドへ戻り、状態を観察する必要があります。

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03

現在のAさんの歩行状態は安定しています。
離床を進めていくことが大切ですので病室内と制限する必要はありません。離床を進めていくことは大切ですが、ドレーンが挿入されているため管理は看護師でドレーンが抜けてしまうことのないように注意する必要があり、離床は見守りや付き添いのもとで行う必要はあります。
末梢静脈ラインであれば絶対に付き添う必要はありません。ただし、残量や滴下状況は体動によって影響を受けるため確認が必要です。
不整脈を自覚した場合は不整脈によっては意識消失につながる、心筋虚血にもつながるので中断します。

以上のことからドレーンを挿入中、術後であり不整脈出現のリスクがあるため2.が適切な回答です。


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