看護師の過去問
第103回
午後 問171

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問題

看護師国家試験 第103回 午後 問171 (訂正依頼・報告はこちら)

頭蓋内圧亢進を助長するのはどれか。
  • 便秘
  • 酸素療法
  • 浸透圧利尿薬
  • Fowler〈ファウラー〉位

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この過去問の解説 (3件)

01

1.〇
 便秘の場合、排便時に腹圧をかけることにより頭蓋内圧を亢進させてしまいます。
2.×
 酸素投与を行うと血中の酸素濃度が上昇し、頭蓋内圧は低下します。
3.×
 浸透圧利尿薬の投与により、血管に水分が移動するため頭蓋内圧が低下します。
4.×
 ファウラー位をとると頭部がギャッジアップされているので、静脈還流が促され頭蓋内の亢進を抑えることができます。

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02

正解は1です。

頭蓋内圧亢進は脳浮腫や水頭症により生じた圧により、通常120〜180mmH2O内に保たれている頭蓋内圧が異常に亢進した状態のことです。

1.正解。排便時に過度な怒責をかけることで血圧が急激に上昇し、頭蓋内圧を助長させます。

2.誤り。頭蓋内圧が亢進した状態では、脳血流が不十分となっている場合が多く、十分な酸素投与を行う必要があります。

3.誤り。浸透圧利尿薬は脳浮腫を改善させ、頭蓋内圧を低下させます。

4.誤り。頭部を挙上させ、脳から心臓への静脈還流を促進させることで、頭蓋内圧は低下します。

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03

通常、頭蓋内圧は一定に維持されています。しかし脳出血や脳梗塞による浮腫や脳腫瘍などで、頭蓋内容物の体積が増大し、血流や髄液量などで体積の調節がうまくいかなくなると、頭蓋内圧は上昇し、他の脳組織を圧迫します。

1 . 便秘→努責をかけることで頭蓋内圧を上昇させます。

2 . 酸素療法→血中酸素濃度を上昇させると、頭蓋内圧は低下します。頭蓋内圧亢進の対処のひとつとなります。

3 . 浸透圧利尿薬→血管内の浸透圧が上昇し、血管内外の浸透圧差により、水分が血管内に移動します。そうすると脳組織容積が減少し、頭蓋内圧は低下します。頭蓋内圧亢進に対する治療のひとつとなります。

4 . Fowler〈ファウラー〉位→静脈環流の促進と、髄液を脊髄くも膜下腔へ移動させることで、頭蓋内圧が低下します。頭蓋内圧亢進の対処のひとつとなります。

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