看護師の過去問
第103回
午後 問175

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問題

看護師国家試験 第103回 午後 問175 (訂正依頼・報告はこちら)

加齢による視覚の変化とその原因の組合せで正しいのはどれか。
  • 老視 ――――――――― 毛様体筋の萎縮
  • 色覚異常 ――――――― 眼圧の亢進
  • 視野狭窄 ――――――― 散瞳反応時間の延長
  • 明暗順応の低下 ―――― 水晶体の硬化

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この過去問の解説 (3件)

01

1.〇
 加齢によって水晶体の弾性が弱くなったり、毛様体筋が委縮します。それによって近くのものがぼやけて見えるようになるのが老視です。
2.×
 加齢による色覚異常は眼圧の亢進が原因ではありません。網膜の錐体細胞のうち青錐体細胞の感度が低下することにより色覚異常が起きます。
3.×
 加齢に伴って視野狭窄が起きるのは、散瞳反応時間の延長によるものではありません。眼瞼下垂や網膜神経細胞の減少、視覚伝達路の機能低下などが視野狭窄の原因です。
4.×
 明暗順応の低下は光覚の低下によるものです。

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02

正解は1です。

1.正解。老視は毛様体筋の萎縮や水晶体の弾力性の低下によって生じます。

2.誤り。加齢による色覚異常は角膜や水晶体の着色などによるものです。眼圧の亢進は緑内障によるものです。

3.誤り。加齢による視野狭窄は眼瞼下垂や網膜剥離、緑内障などによるものです。散瞳反応時間の延長は視神経の障害などでみられるものです。

4.誤り。加齢による明暗順応の低下は視細胞の機能低下によるものです。水晶体の硬化は老視をもたらします。

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03

1 . 老視 ――――――――― 毛様体筋の萎縮
→老視とは、遠くを見たり近くを見たり、自由にピントを変える力が衰えることによっておこるもので、老眼とも言われています。毛様体筋が水晶体を引っ張ったり緩めたりして、水晶体の厚さを調節し、ピントを合わせています。老化により、水晶体の弾力が低下し、毛様体筋も委縮することで、近くの物がぼやけて見えるようになる老視となります。

2 . 色覚異常 ――――――― 眼圧の亢進
→色覚異常とは、錐体視物質の異常でおこるものをいいます。眼圧の亢進は緑内障の原因であり、誤りとなります。

3 . 視野狭窄 ――――――― 散瞳反応時間の延長
→視野狭窄とは視野が周辺や中心から狭くなる状態をいい、網膜色素変形症や緑内障、網膜剥離、視神経路の障害などによって起こります。加齢により暗いところでも瞳孔があまり開かなくなる老人性縮瞳という状態になり、暗いところでは若年層よりもものが見えにくくなります。暗順応が低下しますが、視野狭窄とは異なるため、誤りとなります。

4 . 明暗順応の低下 ―――― 水晶体の硬化
明暗順応はかん体細胞のロドプシンが関わっています。水晶体の硬化によって起こるのは老視であるため、誤りとなります。

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