看護師の過去問
第103回
午後 問183

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問題

看護師国家試験 第103回 午後 問183 (訂正依頼・報告はこちら)

A君(15歳、男子)は、病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫(osteosarcoma)に対する治療を続けていた。現在、肺に転移しており終末期にある。呼吸困難があり、鼻腔カニューラで酸素(2l/分)を投与中である。A君の食事の摂取量は徐々に減っているが、意識は清明である。1週間後に院内で卒業式が予定されている。A君は「卒業式は出席したい」と話している。
看護師のA君への対応として最も適切なのはどれか。
  • 今の状態では出席は難しいと話す。
  • 出席できるように準備しようと話す。
  • 出席を決める前に体力をつけようと話す。
  • 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1.誤り。患者の自己決定を否定することは適切ではありません。

2.正解。患者の自己決定を尊重し、可能な限り支援を行います。終末期では患者のQOLを保ち、その人らしい最期を迎えることができるよう関わることが望ましいです。

3.誤り。終末期にあり、今の状態から体力をつけようとする提案は適切ではありません。

4.誤り。卒業式に出席するという目標に向かい、日々を過ごすことは患者のQOLを高めることにつながります。出席の可否を前日に決めるのは、適切ではありません。

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02

1 . 今の状態では出席は難しいと話す→本人の希望を否定するのではなく、希望にそえる方法を考えていくような関わりが大切です。

2 . 出席できるように準備しようと話す→正しいです。

3 . 出席を決める前に体力をつけようと話す→終末期にあるA君に体力をつけようと話すのは、適切ではありません。

4 . 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す→前日まで出席できるかどうかわからないのは、A君にとって不安をもつことになるため、適切ではありません。

参考になった数1

03

1.×
 出席が難しいことは事実かもしれないが、希望をただ否定するような言葉がけは不適切です。
2.〇
 出席できるかはわからないが、出席できるように準備をしておくことは可能だと思われます。前向きに検討していくことが大事であり、最初からあきらめるよりは本人の希望にできるだけ寄り添ってあげるほうが良いでしょう。
3.×
 体力をつけるためにリハビリなどができる状況ではないと思われ、不適切です。
4.×
 前日に行くか行かないか決めるというのは、曖昧なまま直前まで過ごすことになるので不適切です。

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