看護師の過去問
第103回
午後 問202
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問題
看護師国家試験 第103回 午後 問202 (訂正依頼・報告はこちら)
糖尿病神経障害(diabetic neuropathy)のある患者へのフットケアの説明で適切なのはどれか。
- 「靴は大きめのサイズがよいです」
- 「靴下を履くようにしてください」
- 「1週間に1回は足の観察をしてください」
- 「足の傷は痛くなったら受診してください」
- 「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」
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この過去問の解説 (3件)
01
糖尿病神経障害は、糖尿病患者において頻度の高い合併症のひとつです。下肢の感覚が鈍くなり、痛みを感じにくくなるため、ケガややけどなどの異常に気づきにくくなります。また、足や足の指に変形が起こり、タコや靴擦れが起こりやすくなります。異常に気づきにくくなっているため、異常に気付いて病院を受診した時には、すでに悪化していることもあります。
患者さんには、糖尿病神経障害による身体の変化を理解していただけるよう説明し、具体的なケア方法を指導する必要があります。
1:大きめの靴だと、靴の中で足が動いてしまい、靴擦れを起こしやすくなってしまいます。
2:靴下を履くことで、靴の中でのずれ予防になります。また、足のケガ予防にもなるため、屋内でも履くよう指導するのが望ましいです。
3:1週間に1回の観察では少なすぎます。糖尿病患者で高血糖が続いている場合は、抵抗力も低下しており、少しの傷でも感染し、悪化しやすくなっています。気づいた時には手遅れになっている場合もあるため、最低でも1日に1回は観察するように、指導する必要があります。
4:神経障害がある場合、痛みに鈍くなっているため、「痛い」と感じた時には手遅れになっていることが多いです。異変に気が付いたら、すぐに受診するよう指導する必要があります。
5:足を清潔にすることは大切ですが、アルコール消毒でなくでも大丈夫です。入浴時や足が汚れた時は、石鹸できれいに洗うように指導します。
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02
糖尿病神経障害の患者の場合、一番警戒すべきなのが、小さな傷の見逃しによる下肢の壊疽です。特に足底や踵部など、普段は見えない場所に負った傷から始まることが多く、指先の色の異常で受診した時にはすでに足裏全体に壊疽が広がっているということもあります。
そのため、まずはその危険性を説明した上で具体的な方法について指導を行いましょう。
1:大きめの靴を履いてしまうと歩くたびに足が靴の中で動き、靴ずれ等を負いやすくなるため、自分の足に適度にフィットした靴を履くよう説明すべきです。
2:選択肢1と同じように、靴による刺激で足が傷つかないようにするための説明なので、このまま説明して問題ありません。
もちろん、足がすぐに露出しかねないスニーカーソックス等ではなく、十分に足を覆えるものを選択ようにしましょう。
床に落ちているものを気づかないままに踏みつけたり、家具にぶつけて爪を負傷したりする可能性も否定できませんので、室内でも靴下の着用を勧めることが望ましいです。
3:足の観察は1週間に1回では少なすぎます。最低でも日に1回、もしくはそれ以上、ちょっとした変化に気付けるよう、まずは習慣づけてもらうように説明しましょう。
4:神経障害がある方が「痛い」と感じるとすれば、それはもはや重度に進行していることが多いです。痛みがなくとも、いくら小さくても異常を発見した時点で受診するよう説明するべきです。
5:外出後に一度足を観察する習慣をつけることは望ましいですが、わざわざアルコールを使用して消毒する必要まではありません。
万一アルコールによって皮膚が荒れ、皮膚のバリア機能の低下を招けば、逆効果ともなりかねません。
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03
糖尿病神経障害は、足の感覚が鈍くなり、痛みを感じにくいため、ケガややけどなど、足の異常に気づきにくくなります。
1 靴のサイズは、ちょうどいいサイズを選びましょう。大きいサイズは、足のズレや摩擦を引き起こし、怪我の原因となります。
2 靴下を履くことで、足の怪我や異常を防止することが出来ます。
3・4 足の感覚が鈍くなり痛みを感じにくくなるため、足の観察は毎日行いましょう。痛みがなくても、足に異常を感じたら受診しましょう。
5 足の清潔は、石鹸で洗うことで保つことができます。アルコールで消毒する必要は、ありません。
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