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看護師の過去問 第103回 午後 問204

問題

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肝硬変(cirrhosis)でみられる検査所見はどれか。2つ選べ。
   1 .
血小板増多
   2 .
尿酸値上昇
   3 .
血清アルブミン値低下
   4 .
血中アンモニア値上昇
   5 .
プロトロンビン時間短縮
( 看護師国家試験 第103回 午後 問204 )
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この過去問の解説 (3件)

3
正解は3と4です。

肝硬変とは、肝臓全体が線維化と呼ばれる変化をきたし、肝臓全体が硬くなる状態のことを言います。原因としては、ウイルス性肝炎や薬剤性肝炎、慢性アルコール中毒などがあげられます。症状は、初期には現れにくく、肝機能障害や門脈圧亢進症状がみられます。
肝機能障害の症状として、腹水、浮腫(低アルブミン血症)、出血傾向(凝固能の低下)、黄疸(高ビリルビン血症)、くも状血管腫、手掌紅斑、女性化乳房(エストロゲン代謝異常)などがあります。
門脈圧亢進症状として、食道静脈瘤、脾腫、腹壁皮下静脈怒張(メデューサの頭)などがあります。

まずは、肝臓の解剖生理をきちんと把握しておく必要があります。
肝臓の重要な働きは、体内の様々な物質の代謝です。生物の三大栄養素である炭水化物、蛋白質、脂質をはじめ、ビリルビンやビタミン、ホルモンなども肝臓で代謝されます。

1:門脈圧亢進により、脾臓に血液がうっ滞して脾腫が起こり、脾機能が亢進されることにより、汎血球減少が起こります。よって、血小板は減少します。

2:アミノ酸代謝によって生じたアンモニアは、肝臓の尿素回路(オルニチン回路)で尿素に変換され、尿中に排泄されます。肝臓での代謝能の低下により、アンモニアを尿酸に代謝することができず、尿酸値は低下します。

3:アルブミンは蛋白質代謝によりアミノ酸から作られますが、代謝能の低下によりアルブミンが産生されず、血清アルブミン値は低下します。低アルブミン血症により、浮腫が起こり、やがては胸水や腹水を生じることもあります。

4:アンモニアは肝臓の解毒作用により尿素へ変換され、尿中に排泄されますが、肝機能低下によりアンモニアを尿素に代謝できなくなるため、血中アンモニア値は上昇します。高アンモニア血症は肝性脳症の原因になります。

5:凝固因子は肝臓で合成されますが、肝機能障害によって凝固因子の合成能も低下し、プロトロンビン時間は延長します。

付箋メモを残すことが出来ます。
2
正解は 3・4 です


肝硬変はアルコールの過剰摂取やウイルス感染等により、肝細胞が破壊され、肝臓の機能が全体的に低下する病変です。
肝臓の大きな働きとしては、解毒機能による血液の浄化、胆汁等の消化液によるタンパク質・脂質・糖質等の分解・代謝、血液の貯蔵等があります。

そのため、肝硬変の症状として選択肢の中で代表的なのが、選択肢3の血清アルブミン値低下と選択肢4の血中アンモニア値上昇です。

血清アルブミンは肝臓のタンパク質合成機能により作られるため、肝臓の働きが悪くなると、顕著に数値が変動します。そのため、血液検査によるアルブミン値の検査は肝硬変の進行度の指標にもされるほどです。
血中にアルブミンが多くなると、浸透圧の関係から静脈内に水分を引き寄せる力が弱まり、浮腫が発生し、治療しなければやがて腹水や胸水にまで至ります。

アンモニアは肝臓でのタンパク質代謝機能の過程で生産され、肝臓の解毒作用によって尿素となり、体外に尿というかたちで排出されます。
そのため、肝臓の解毒作用の低下に伴い尿素へ変換できず、尿として排出できなくなり、血中のアンモニア量が増加していきます。
アンモニアは人体に有害な成分であり、あまりにも量が増えると肝性脳症を引き起こす原因にもなるため、注意が必要です。


他の選択肢については、どれも反対のことが起こり、肝臓機能の低下に伴い生産数が減り、血小板数は"減少"し、プリン体が代謝できなくなり、尿酸値は"低下"し、血小板が少なくなることにより、出血傾向となりプロトロンビン時間(出血してから止血までの時間)が”延長”します。

1
正解は、3と4です。

1 血小板は、止血をする働きがあります。肝硬変にて、肝臓の線維化が進行すると徐々に血小板数が減少します。

2 尿酸とは,「プリン体」という物質が体内で分解されてできる燃えカスです。尿酸値が上昇すると、高尿酸血症となり、痛風の原因となります。肝硬変では、尿酸値の上昇は必ずみられません。

3 アルブミン値は、肝臓で作られるタンパク質の代表です。肝硬変になると多くの場合、3.5 g/dL以下に低下します。

4 アンモニアは、腸内細菌で産生されます。肝硬変では、分解が低下するため血液中に増加します。

5 プロトロンビン時間は、血液が固まる時間を表します。肝硬変では血液凝固因子が低下するためプロトロンビン時間が延長します。

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