正解は 1・5 です
1:入浴中に誤ってバルーンが抜けたり、固定が外れ中身が流出し、排出量が分からなくなったり、移動で持ち運ぶ際にバッグの中身が逆流してしまう危険性を少しでも減らすために、入浴前に蓄尿バッグ内を空にするのは必要な処置です。
2:冬場にしっかり体を温めるために浴槽に入る際、逆流防止等のためにカテーテルを付属のクリップで挟んで閉鎖したり、一時的に導尿カテーテルと蓄尿バッグを分離し、カテーテルキャップで閉鎖することもありますが、あくまで今回の設問は「シャワー浴」の場合なので、この手技は選択肢1・5ほど必要とは言えません。
3:蓄尿バッグを腰より高い位置に持ち上げるのは、流出の妨げになるだけでなく、すでにチューブ内にある尿を逆流させる危険性が高まるため、禁忌です。膀胱留置カテーテル挿入中の方には常に腰(できれば膝あたり)よりも下に蓄尿バッグが位置するよう配慮し、ご本人にも尿路感染の危険性と共に説明しておきましょう。
4:確かに挿入部は常に清潔にしておくべきですが、カテーテルの挿入時にアルコールを利用するだけで、挿入中もアルコールで消毒する必要性は高くありません。
せっかくのシャワー浴ですので、カテーテルを強く引っ張りすぎない程度に挿入部周囲を清潔に洗いましょう。
5:膀胱留置カテーテルの挿入中、チューブ内の尿の逆流と同じくらい注意すべきなのがカテーテルを固定するテープによる皮膚トラブルです。
入浴をできない方でも数日に1度、入浴をする場合はもし前日にテープを変えていても、水分を含んだテープをそのまま使用したりせず、きちんとテープ自体交換し、常に同一の場所にテープによる刺激が与えられないよう、固定場所も変更しましょう。