看護師の過去問
第103回
午後 問239
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問題
看護師国家試験 第103回 午後 問239 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
午前6時30分、A県立病院の看護師は勤務中に突然、立っていられないほどの大きな揺れを感じた。病院の電源は自家発電に切り替わりA県北部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生したと院内放送があった。
多くの傷病者が病院に運ばれてきた。医師の指示により看護師がトリアージを行った。
誤っているのはどれか。
午前6時30分、A県立病院の看護師は勤務中に突然、立っていられないほどの大きな揺れを感じた。病院の電源は自家発電に切り替わりA県北部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生したと院内放送があった。
多くの傷病者が病院に運ばれてきた。医師の指示により看護師がトリアージを行った。
誤っているのはどれか。
- 歩行できているか確認する。
- 呼吸をしているか確認する。
- 血圧を測定する。
- 従命反応をみる。
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この過去問の解説 (3件)
01
トリアージは、災害時などで傷病者など治療を受ける必要のある人々の、診療や看護を受ける順番などを決定する診療前の1つの過程のことです。
災害時では、START法が多く用いられています。
START法では、以下の順番で評価し、区分していきます。
歩行の可否→呼吸の有無→呼吸数→循環→意識レベル
区分は4つに分類されており、赤→黄色→緑→黒の順で治療が優先されます。
赤:最優先治療群(重症群)・・・生命を救うため、直ちに処置を必要とするもの。
黄:待機的治療群(中等症群)・・・全身状態が比較的安定しているが、多少治療が遅れても、生命には危険がないもの。
緑:保留群(軽症群)・・・上記以外の軽易な傷病で、ほとんど専門医の治療を必要としないもの。
黒:無呼吸群、死亡群・・・気道を確保しても呼吸がないもの。既に死亡しているもの。
災害下での限られた人的・物的資源を効果的に活用し救命率を上げるため、迅速な判断が必要となります。
今回の選択肢では、3. 血圧測定はトリアージには含まれません。
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02
トリアージとは、患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別することです。
災害時や多数傷病者発生事案ではSTART法が用いられています。
START法では、歩行の可否→呼吸の有無→呼吸数→循環動態→意識レベルの順で評価していきます。
区分としては4区分に分類されており、赤→黄色→緑→黒の順で治療の優先順位が分けられます。
赤:緊急治療の適応あり
黄色:治療の必要はあるが待機可能
緑:入院治療の必要はない軽症者
黒:治療の適応なし
上記を踏まえて考えると、今回の選択肢の中で該当しないのは、3:血圧測定となります。
なお、トリアージタグはつける部位が決まっており、原則は右手首関節部ですが、その部位が負傷している場合は左手首関節部、右足関節部、左足関節部あるいは首と、つける部位を変えていきます。
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03
トリアージは、災害や事故発生時、その場にある限られた医療的資源(スタッフや薬品・医療器具等)を最大限活用するために治療の優先度を決定し、その優先度に合わせた治療や搬送を行うための分類法です。
分類としては4区分が色で分けられ、治療優先度が高い順に
赤・再優先治療群(重症群):直ちに処置を行えば救命が可能な者
黄色・非緊急治療群(中等症群):基本的にはバイタルが安定しており、多少治療が遅れても生命には危険がない者
緑・軽処置群(軽傷群):上記以外の経緯な傷病で、ほぼ専門医の治療を必要としない者(完全に治療の必要がない者も含む)
黒・不処置群(死亡群):無呼吸群とも呼ばれ、既に死亡、または生命兆候がなく、直ちに治療を行っても明らかに救命が不可能な者
となります。
特に、設問のような大規模災害時に行われるトリアージであるSTART法では
歩行→呼吸の有無→呼吸数→循環動態→意識レベル
という評価順となっているため、選択肢の中で当てはまらないのは選択肢3の血圧の測定です。
1人あたりにかける時間は最低限(およそ数秒~数十秒)と限られているため、初回トリアージの分類中という状況を考えると、災害が大きければ大きいほど悠長に血圧を測っている時間はありません(そもそも血圧計がその場にあるとも限りません)。
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