正解は 3 です
ベンチュリーマスクとは、通常の鼻カニューレや酸素マスクとは違い、外見的には酸素マスクの下部に15cm程度のチューブがついており、そこに色付きのキャップのようなもの(ダイリュータ)が装着してあります。
通常のマスクやカニューラは、酸素を供給している壁のコネクタやボンベから患者の口元や鼻までは閉鎖されていますが、ベンチュリーマスクは「ベンチュリー効果」を用いているため、このダイリュータ周囲に部分的に穴が空いています。
ベンチュリー効果とは、小さな穴から高圧の酸素を流すと、その噴出口周囲が陰圧になり、周囲の通常の空気を引き込み酸素と混ざり、患者の口元へ届けられる理論です。
このダイリュータに空いている穴の大きさによって混ざる空気量が違ってくるため、ダイリュータは種類により色分けされており、求める効果によりアダプタとして付け替えることができます。
1:×
ベンチュリーマスクはダイリュータの種類や供給される酸素濃度などにより、「実際に患者の元へ届く総流量が24〜50%を目指す」製品のため、ダイヤル等を参考に調整する必要があり、酸素流量は一概に18L/分とは固定されていません。
2:×
ベンチュリー効果の解説の通り、ダイリュータが周囲の空気を引き込んでいるため、通常のマスクやカニューラと異なり、加湿は必須ではありません。
日本呼吸器学会や日本呼吸管理学会のガイドラインでも「酸素流量に関係なく供給される酸素濃度40%まではあえて加湿の必要はない」とされています。
3:○
カニューレや酸素マスクでは、患者の呼吸回数や肺換気量によっては必要な酸素濃度が体内に行き渡らない危険性があり、不足分は室内の空気より補っている状態のことがありました。
ベンチュリーマスクは付属のダイリュータによって引き起こされるベンチュリー効果により、安定して24~50%の酸素が患者の口元に供給されるのを特色とした器具です。
4:×
マスク下部にバッグがついているのはリザーバーつき酸素マスクのことです。
ベンチュリーマスクははじめの解説の通り、マスク下部にダイリュータの装着されたチューブがついています。