看護師の過去問
第104回
午前 問56
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問題
看護師国家試験 第104回 午前 問56 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(88歳、女性)は、中等度の認知症(dementia)である。介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。Aさんに入浴を勧めるとAさんは「風呂なんて嫌だ」と強い口調で言い、理由を聞いても話さない。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 全身清拭する。
- 入浴の必要性を説明する。
- 石けんとタオルを見せる。
- 気持ちが落ち着いてから再び入浴を勧める。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.✖️
4のようにしても入浴を拒否された場合は、全身清拭に変更することもありますが、まず再び入浴をすすめてみましょう。
2.✖️
中度の認知症のある方に入浴の必要性を説明しても理解できない可能性があります。しかし、看護をする上でケアの必要性を説明する必要はありますが、4の方が最適だと考えます。
3.✖️
入浴を拒否しているので石鹸とタオルを見せても、すぐに入りたいという気持ちになる可能性はあまりなさそうです。
4.○
入浴を拒否している理由も話してくれない状態なので、時間をあけて再度勧めてみることがもっとも最適だと考えられます。
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02
1.誤り。この場合の保清は急を要するものではないことから、すぐに看護師主導で全身清拭を選択するよりもA氏の感情が落ち着くのを待って、再度声かけを試み、なるべくA氏が主体的に入浴を希望することが望ましいと判断します。
2.誤り。A氏は中等度の認知症であり、入浴の必要性を理解することは困難であると考えられます。この場合の対応としては適切ではありません。
3.誤り。拒否的な感情が高まっている時には石けんやタオルなどを見せて入浴を促しても意思は変わらないことが多く、時間を置いて感情が落ち着いてから再度入浴を勧めることが望ましいです。
4.正解。認知症患者の場合は個人差はありますが服を脱ぎたくない、浴室の閉塞感に恐怖を感じる等の様々な理由から入浴を拒否してしまう事があります。興奮状態にある認知症患者に対しては、感情が落ち着くまで待ってから再度声かけを試みます。
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03
→当日中に清潔ケアを行う必要がある場合の最終的な策としては考えられますが、この場合は時間を改めて再度働きかけてみることを先に試してみる必要があると考えられます。
×2 . 入浴の必要性を説明する。
→必要性を説明したところで認知症のため理解を得ることが難しいと考えられます。また、このような状況で必要性だけを説明することで、自尊心が傷つき更なる抵抗を生み出す可能性があるので、好ましい対応ではありません。
×3 . 石けんとタオルを見せる。
入浴することに抵抗を示しているので、石けんとタオルを見せたところで状況が好転するとは考えにくいと考えられます。
〇4 . 気持ちが落ち着いてから再び入浴を勧める。
そのとき興奮状態にあっても、認知症を持つ人の場合、時間をおいて声掛けすることで同意が得られることがあります。
よって正解は4. となります。
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