看護師の過去問
第104回
午前 問104

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問題

看護師国家試験 第104回 午前 問104 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、以下の問いに答えよ。

Aちゃん(3歳、男児)は、斜視(strabismus)の手術のために母親とともに歩いて入院した。入院期間は3日の予定である。3週前に外来で医師と看護師がAちゃんに手術と入院とについて説明した。入院時、Aちゃんはやや緊張した表情をしているが「眼の手術をしに来たの。病院に2つ泊まるんだよ」と看護師に話した。

手術当日の朝、Aちゃんは麻酔の前投薬としてミダゾラムとアトロピンを経口で服用した。両親が早朝から面会に来てAちゃんのそばに付き添っている。Aちゃんは少し興奮気味で、両親に「おなかがすいた。のどが渇いた」と話しかけている。30分後に手術室に入室する予定である。手術室に入室するまでのAちゃんへの対応で適切なのはどれか。
  • 水を飲ませる。
  • 前投薬の追加を医師に相談する。
  • ベッド上で絵本を読み聞かせる。
  • 両親と一緒にプレイルームで遊ばせる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「3」です。

1 . ×
術前は絶飲食となっている可能性があるため、水を飲ませるのは不適切です。

2 . ×
追加の必要はありません。

3 . 〇
鎮静剤を服用しているため、安静かつAちゃんが楽しむことができる絵本の読み聞かせは適切です。

4 . ×
鎮静剤を服用しており安静にする必要があるため、プレイルームで遊ばせることは不適切です。

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02

正解は 3 です


1:×
30分後には手術が控えている状態のため、飲水は制限する必要があります。


2:×
Aちゃんはすでにミダゾラム(ドルミカム)とアトロピンを前投薬として内服しており、3歳児に対する鎮静としては十分であると考えられます。

その上、ミダゾラムの副作用には「興奮」という項目、アトロピンの副作用にも「心拍数の上昇」があるため、空腹・口渇・そしてこれらの副作用が合わさり、ぐずっている状態とも考えられます。

そのため、過剰投与になる危険性を踏まえ、薬剤で押さえつけるよりも、静的活動で気を紛らわせてあげるのが適切な方法といえるでしょう。

小児鎮静の特徴(PDF 12P)-澤田奈実
http://www.med.nihon-u.ac.jp/department/eccm/study/2014/sawada_20140623.pdf

ミダゾラム-日経メディカル(以下リンクは静注用)
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/prd/11/1124401A1060.html


3:○
術前にこれ以上興奮させず、適度に気をそらせる絵本の読み聞かせは適切な働きかけです。


4:×
前投薬として鎮静剤を服用している状態でのプレイルームの利用は危険を伴う上、これ以上の興奮を煽るような働きかけは適切ではないと思われるため、この選択肢は誤りです。

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03

答えは3です。

「前投薬」とは
手術に必要な麻酔の導入が円滑に進むように投与する薬剤です。主に、手術前の不安軽減、唾液や気道分泌物の抑制を目的としています。

1.手術直前は絶飲食になっていると考えられます。飲水はできません。

2.過剰投与により傾眠、呼吸抑制などを起こす可能性があります。前投薬の追加は必要ないと考えられます。

3.鎮静薬を内服したあとなので、傾眠やふらつきが出現する可能性があります。ベッドの上で安静にできる絵本の読み聞かせは適切だと考えられます。

4.鎮静薬を内服したあとは、両親が一緒であってもプレイルームで遊ぶことは望ましくありません。

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