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看護師の過去問 第104回 午前 問112

問題

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次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(20歳、男性、大学生)は、皆が自分を嫌っていると言い、昨年から大学を休学し、1人暮らしのアパートで引きこもるようになった。先週、アパートで夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人から両親へ連絡があった。Aさんの両親がAさんの部屋に入ってみると、窓は新聞紙で覆われていた。Aさんは「1日中誰かに見張られている。あなたは親じゃない」と叫び続けるため、精神科病院に入院した。Aさんは、統合失調症(schizophrenia)と診断され非定型抗精神病薬による治療が開始された。

Aさんは5日目ころから日中は臥床して過ごし、夜間は熟睡するようになった。食事の時間に遅れてくることが多く、看護師の声かけにほとんど反応しない。他の患者との交流もない。この時期の看護師の対応として最も適切なのはどれか。
   1 .
食事摂取の介助をする。
   2 .
作業療法への参加を促す。
   3 .
日中の休息時間を維持する。
   4 .
食事時間を守るよう注意する。
( 看護師国家試験 第104回 午前 問112 )
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この過去問の解説 (3件)

2
正解は「3」です。

統合失調症患者への看護(急性期)の基本を押さえておくことがポイントです。

1 . ×
Aさんは食事の時間に遅れてくるのであり、食事が自分で摂れないとは記載されていないため、食事摂取の介助は必要ないと考えます。

2 . ×
作業療法への参加を促すのは、急性期以後の回復期に行う支援です。

3 . 〇
急性期の看護として日中の休息時間を維持することは大切です。
急性期の看護のポイントは以下の通りです。
・ 生命の維持と身体の安全を守ること
・ 確実な服薬と副作用を軽減すること
・ 栄養、休息、睡眠を確保すること
・  急性期の症状に対する看護

4 . ×
注意を行うのではなく、自身で入院生活のリズムを整えてもらうように働きかける看護が必要です。

付箋メモを残すことが出来ます。
1
設問からは対象のAさんが食事介助を必要な状態ではないため、食事介助は不要です。
よって1.は×です。

2.についても入院して間もないため、作業療法をはじめるのは適切ではないので×です。

3.については薬物療法に伴う副作用で臥床していることが考えられます。治療開始直後の時期であり、この間は休息時間を維持するのが適切です。よって〇となります。

4.は食事の時間は遅れてはくるものの入院環境のリズムを整える時期であり、注意することよりも自身で行う能力を高める時期であるため×です。

0
正解は 3 です

1:×
設問中の情報には、食事時間に遅れて来るとはあるものの、摂取量が減ったり、食事を摂ろうとしないといった内容は記載されていません。
そのため、現時点では介助の必要はないと思われます。


2:×
Aさんは発症から現在5日目であり、まだ症状の過渡期にあります。
一般的には統合失調症は「前兆期・急性期・休息期・回復期」の4段階のステージをたどり、その流れは一方方向ではなく、進んだり戻ったりします。

設問内の様子から推測するに、Aさんの現在の症状は休息期、もしくはそれに移行する途中といったところです。
また選択肢3の解説にもある通り、抗精神薬の作用により、症状と共に活動性も抑えられている時期です。

一方、作業療法とは長い入院生活中、リハビリがてら作業を行い、リフレッシュしたり、気分転換を行ったり、または退院後の生活に向けて日常生活動作を自分にあった方法で練習し、習得していくという目的があります。

入院して5日目の対象としても、いまだ休息期にさしかかっている対象としても、作業療法の開始は早すぎると考えられますので、この選択肢は誤りです。

統合失調症 4段階のステージ - 統合失調症ナビ
https://www.mental-navi.net/togoshicchosho/understand/stage/


3:○
統合失調症への治療として行われる内服薬では、一般的に抗精神薬が投与されます。
この薬剤は脳内伝達物質であるドーパミンの分泌や作用を抑える作用があり、統合失調症特有の陽性症状(幻聴・幻覚・妄想等のあるはずのないものが認識されてしまう症状)を顕著に改善させます。

抗精神薬には今までよく利用されていた従来型抗精神薬と、非定型抗精神薬と呼ばれる新規の抗精神薬がありますが、新規抗精神薬は従来型が作用するドーパミンだけではなく、セロトニンにも作用するという点が異なるだけで、作用機序はほとんど同じです。

そのため、神経伝達物質の働きが抑えられた結果、眠気や倦怠感の出現、認知機能の低下、陰性症状(感情の起伏が少なくなる・活動意欲が低下する等)の亢進などの副作用が出現するため、薬剤量の調整のため、観察は密に行いつつ、休息時間を確保し、患者さまに過度な負担をかけないようにすることも必要です。


4:×
ご本人は規則を破ろうとして食事時間に遅れているのではないため、注意や指摘という方法ではなく、ご本人が現時点の症状のままでも、どうやったら生活リズムを大きく崩すことなく、自分の力でセルフケアが行えるのかをアセスメントし、働きかける必要があると考えられます。

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