看護師の過去問
第104回
午前 問119
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問題
看護師国家試験 第104回 午前 問119 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
山間部の地域で、1時間雨量80mm以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。
土石流で家を失った被災者は市民体育館から仮設住宅へ移動した。仮設住宅には1人暮らしの世帯が多い。看護師が仮設住宅の巡回訪問を行うことになった。災害の慢性期(復興期)の看護師の巡回訪問の主な目的として適切でないのはどれか。
山間部の地域で、1時間雨量80mm以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。
土石流で家を失った被災者は市民体育館から仮設住宅へ移動した。仮設住宅には1人暮らしの世帯が多い。看護師が仮設住宅の巡回訪問を行うことになった。災害の慢性期(復興期)の看護師の巡回訪問の主な目的として適切でないのはどれか。
- 感染症を予防する。
- 救援物資を届ける。
- 室内の安全性を確認する。
- 生活習慣病の重症化を予防する。
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この過去問の解説 (3件)
01
災害の慢性期の看護のポイントを押さえておくことが大切です。
1 . 〇
市民体育館や仮設住宅は、たくさんの被災者が密集して生活しており、生活環境も整っていないため感染症の発症リスクが非常に高いです。看護師の対応として感染症を予防する対策は適切です。
2 . ×
市民体育館から仮設住宅での生活に変わっても救護物資が必要なことに変わりはありませんが、実際に届けるのは看護師ではないため不適切となります。
3 . 〇
仮設住宅は、必要最低限の設備のみになるため、被災者の状況に合わせて安全性を確認することは看護師の対応として適切です。
4 . 〇
災害によりストレスや十分な栄養・睡眠がとれないことから生活習慣病の重症化が予測されるため、被災者に合わせた生活習慣病の重症化予防対策は看護師の対応として適切です。
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02
設問には「”適切でない”のはどれか」とあります。
問題を次々と解くうちに、思考にリズムができてしまい、こういった判断ミスを誘うものに容易に引っかかりやすい状況に陥ることがありますので、注意しましょう。
1:○
公民館や体育館などに不特定多数の人々が集まったり、仮設住宅が密集しているような環境では、常に感染予防対策が必要となります。
避難開始からの経過日数により「感染症が発生しやすく予防対策が最も優先される時期」に波はありますが、「感染予防対策が不要になる時期」はありませんので、この選択肢は除外されます。
2:×
仮設住宅に支援物資を届けることは災害援助活動として重要ですが、それを避難所まで届けるために力を尽くすのは看護師よりも国や市町村などの自治体、また自衛隊などの災害支援を行なっている組織であることが多いです。
反対に看護師は、避難所や仮設住宅の集落に届いた支援物資をどのように分配するかについてや、その場所にどのような支援物資が必要とされているかを把握し、これから配達しようとしている組織に向けて要請するために、力を尽くすことが求められます。
3:○
室内の安全性の確保は、災害時避難時に次またいつ再被災してしまうか分からない状況(仮設住宅に入ったとしても危険性は常にかわりません)ではとても重要視されます。
特に、仮説住宅の場合は最も大量生産に適した内装が優先され、均一で必要最低限の室内環境しか備えられていないため、そこに住む人に合わせ行える範囲での必要な処置(段差の除去や手すりなどのレンタルに向けた手配など)を行なって生活の安全を確保することも必要です。
4:○
災害が発生し、避難してきた時点で生活習慣病や持病があった場合、避難時は薬や物資、医療サービスが充分に行き届かなかったり、また強制的な集団生活によるストレスなどで病状が悪化しやすい状況に容易に陥ってしまうということは多くの医師や専門家が指摘しています。
看護師は避難開始時より一刻も早く避難者の持病の悪化や発病のリスクについて把握し、悪化予防対策を行う必要があります。
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03
仮設住宅で過ごす環境を把握し、安全に努めることや衛生状況の確認と感染予防は住環境を整えるために大切です。
また災害にあったことで生活習慣病のリスクが高くなってしまったり、治療が継続できない恐れがあるので、注意が必要です。
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