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看護師の過去問 第104回 午後 問133

問題

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低体温が起こるのはどれか。
   1 .
尿崩症(diabetes insipidus)
   2 .
褐色細胞腫(pheochromocytoma)
   3 .
甲状腺機能低下症(hypothyroidism)
   4 .
Cushing〈クッシング〉症候群(Cushing syndrome)
( 看護師国家試験 第104回 午後 問133 )
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この過去問の解説 (3件)

1
正解は 3 です


1:×
尿崩症とは、抗利尿ホルモン(バソプレシン)の欠乏、もしくは抗利尿ホルモンに対する反応力の低下のために尿が濃縮されず、薄い尿が多量に排出される症状のことです。

原因は主に、

・視床下部または虫垂の損傷や手術等での機能障害によるバソプレシンの分泌低下・欠乏に伴うもの
>中枢性尿崩症(CDI)
・バソプレシンの分泌能力や量には問題ないが腎臓側の異常により反応できないもの
>腎性尿崩症(NDI)

と大きくは2種類に分かれます。


具体的な症状としては1日に3ℓ以上の多尿(しかも水分そのものが多い低比重尿)と、それに伴う口渇です。
尿の排出や生成によって特に体温が左右されることはないため、低体温とは関連しません。


2:×
褐色細胞腫とは、副腎髄質や傍神経節の腫瘍でカテコールアミンの過剰分泌を呈する疾患のことです。
カテコールアミンとは主に神経伝達物質として機能するドーパミン・ノルアドレナリン(またはノルエピネフリン)・アドレナリン(またはエピネフリン)の3つをまとめて含む名称で、アミノ基が結合した化合物の総称です。


原因としては良性の腫瘍によるものが多く手術による除去で治癒が見込めますが、約10%は骨や肝臓などに転移する悪性褐色細胞腫の場合もあります。

その上初回の手術時の組織検査において良性/悪性の診断が難しく、1〜30年(平均的には5年)後に局所再発または遠隔への転移を確認することで悪性腫瘍だったのだと判断します。
その上、悪性腫瘍だった場合の治療法はいまだ確率していません。


症状としては動機、頭痛などが多く、そのほか高血圧や糖尿病へ至りますが、文頭の通り神経伝達物質の分泌に関わる疾患のため体温が影響を受けることはあまりありません。

褐色細胞腫(平成22年度) - 難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/713


3:○
甲状腺機能低下症とは、喉元にある甲状腺の機能低下に伴い様々な甲状腺ホルモンの分泌量が低下する疾病であり、その中でも最も有名な疾病が橋下病です。

甲状腺から分泌されるホルモンは複数ありますが、主に新陳代謝の過程を刺激し促進させるものが多く、分泌が多すぎても少なすぎても問題となります。
そのため甲状腺ホルモンが過剰分泌された場合は甲状腺機能亢進症と呼ばれ、バセドウ病がもっとも代表的な疾患です。


甲状腺機能低下症の具体的な症状としては様々ありますが、新陳代謝の低下によって引き起こされる根本的なエネルギー不足と、それに伴う疲労感・低体温・集中力の低下は代表的な症状です。

ほかにも精神機能が低下することで慢性的な眠気や記憶障害・抑うつ・無気力、皮膚の乾燥や抜け毛、体重の増加、全身のむくみ、声帯のむくみによる声のかすれ、消化管の運動力の低下による便秘、心機能の低下による脈拍数の低下などありとあらゆる身体機能が関連しあうことて低下していきます。



4:×
クッシング症候群とは、副腎皮質ステロイドホルモンの1つであるコルチゾールが過剰に分泌される病態のことで、満月様顔貌(ムーンフェイス)や中心性肥満が代表的な症状です。

コルチゾールとは肝臓内での糖新生、筋肉でのたんぱく質代謝、脂肪の分解などの代謝の促進および抗炎症作用や免疫抑制を役割とし、生きていくうえでは必須となるステロイドホルモンのことで、下垂体から出てくるACTH(副腎皮質刺激ホルモン)というホルモンによって促進されます。
ACTHはさらに上位の視床下部から分泌されるCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)にて調整されます。


クッシング症候群の中にも原因によっていくつか種類があり、

・視床下部からACTHが過剰に分泌され、その結果コルチゾールが増える状態
>ACTH依存性クッシング症候群
・下垂体に原因がありACTHを過剰に分泌
>クッシング病
・下垂体”以外”(脳内だけでなく肺や膵臓など別の部位に発生した腫瘍など)からACTHが過剰に分泌される病気
>異所性ACTH症候群

といいます。

また、副腎が原因でコルチゾールを過剰に分泌する状態を「ACTH非依存性クッシング症候群」または「副腎性クッシング症候群」と呼びます。


具体的な症状としてはステロイド外用薬の長期使用による副作用と同様、前腕や下肢の皮膚が薄くなり、皮下にある毛細血管が透けて見えるようになります。
また血管壁も薄くなるためちょっとした刺激でも皮下出血しやすく、ぶつけた自覚はなくとも内出血ができていたりもします。
くわえて傷の治癒も遅く、病状が進行するとさらに感染に弱くなります。

腹部や臀部、大腿部には特徴的な赤い筋(伸展性皮膚線条)ができ、顔もむくんで赤ら顔になります(満月様顔貌と頬の紅潮)。
脂肪代謝の異常によって腹部の膨張とは反対に大腿部が細くなり(中心性肥満)、首のうしろの部分の脂肪が隆起して闘牛の肩のように見えることもあります。
たんぱく質の代謝異常により筋力も低下し、そのほかにも高血圧、骨粗鬆症、圧迫骨折、糖尿病など様々な症状が出現しますが、全ての対象に出現するわけではないため必要な検査も様々です。


クッシング病(下垂体性ACTH分泌亢進症)- 難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/78

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0
正解は「3」です。
ホルモン異常と身体の変化について押さえておくことがポイントです。

1 . ×
尿崩症(diabetes insipidus)とは、抗利尿ホルモン(ADH)の分泌が低下することにより大量の低張尿を排出する疾病です。症状は、多尿・低張尿・異常な口渇・多飲・睡眠障害・脱水症状・血清ナトリウム値/血清浸透圧の上昇がみられます。

2 . ×
褐色細胞腫(pheochromocytoma)とは、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌される疾病です。症状は、交感神経興奮による異化作用の亢進であり、高体温・高血圧・痩せがみられます。

3 . 〇
甲状腺機能低下症(hypothyroidism) とは、T3(トリヨードサイロニン)とT4(サイロキシン)の分泌が低下する疾病です。症状は、脂肪分解の低下・浮腫がみられます。

4 . ×
Cushing〈クッシング〉症候群(Cushing syndrome)とは、糖質コルチコイドが過剰に分泌される疾病です。症状は、糖代謝異常による高血圧・体幹性肥満がみられます。

0
尿崩症はバソプレシンの分泌不全で多飲、尿量の増加、口喝をまねきます。

褐色細胞腫はカテコラミンの分泌増加によって動悸、発汗、高血糖、血圧増加をまねきます。

甲状腺機能低下症は、代謝が低下しますので倦怠感、低体温、皮膚乾燥、脱毛、便秘などの症状をまねきます。

クッシング症候群はステロイドの投与後などに起こるもので高血糖、高血圧、満月様顔貌などの症状をまねきます。

ステロイドの副作用と併せて覚えておきましょう。

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