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看護師の過去問 第104回 午後 問134

問題

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チアノーゼが出現するのはどれか。
   1 .
血清鉄の増加
   2 .
血中酸素分圧の上昇
   3 .
血中二酸化炭素分圧の上昇
   4 .
血中還元ヘモグロビン量の増加
( 看護師国家試験 第104回 午後 問134 )
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この過去問の解説 (3件)

1
正解は「4」です。
チアノーゼについて押さえておくことがポイントです。

1 . ×
血清鉄の増加では、チアノーゼは出現しません。
血清鉄が増加する疾病として、再生不良性貧血・溶血性貧血・ヘモクロマトーシス・慢性アルコール省・肝硬変などがあります。

2 . ×
血中酸素分圧の上昇では、チアノーゼは出現しません。

3 . ×
血中二酸化炭素分圧の上昇では、チアノーゼは出現しません。
血中二酸化炭素分圧が上昇すると、高二酸化炭素血症(発汗・頭痛・めまい・血圧上昇・見当識障害・意識障害)がみられます。

4 . 〇
チアノーゼは血中(静脈血)の還元ヘモグロビンが多い状態のことを指します。還元ヘモグロビンが5g/dl以上になると出現します。(貧血がある人はチアノーゼを呈さないこともあります。)
還元ヘモグロビンとは、酸素O2を持たないヘモグロビンのことです。

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0
正解は 4 です


チアノーゼとは、特定の環境下や体内症状がある場合に口唇などの粘膜や爪先が青紫状に変化する症状のことです。
体内の「還元ヘモグロビン(酸素と結合していない状態のヘモグロビン)量」が血液100ml中5 g以上(以下”5 g/dl以上”と表記)になった場合に主に毛細血管の豊富な部位に現れるため、症状が進むと鼻先や耳朶に現れることもあります。


原因や引き起こされる疾患によって以下の3つに分類されます。
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・呼吸障害や左右シャント(心臓や血管自体の物理的な問題により体内のどこかで動脈血と静脈血が混ざってしまい、その血液が動脈内を流れ全身に巡ること)、高地環境、肺水腫に起因する左心室不全等の”血液を循環させる機能の障害”によって引き起こされるチアノーゼ。
特殊な病態を除けば大抵血中の酸素飽和度(SpO2)の低下を伴う
>中枢性チアノーゼ

・心拍出量の低下をきたす疾患(心筋梗塞や心筋症、高度の弁膜症など)や閉塞性動脈硬化症、体温の低下による”末梢血管の循環不全”などによって毛細血管内の血流速度が低下することで組織内において酸素の過抽出が起こってしまい、毛細血管内の還元ヘモグロビン量が増加すること。主な要因が循環不全のため血中のSpO2には変化が見られない
>末梢性チアノーゼ

・体内の”色素(ヘモグロビン)そのものの異常”によるもの。
先天性の場合もあるがそのほとんどが中毒性、または薬剤性によるもので、ヘモグロビン自体の酸素親和性(酸素と結びつきやすいかどうか)が低いため酸素を運ぶ能力に欠ける。
体内全体でその異常がヘモグロビンが15%を超えてくるとチアノーゼやめまい、頭痛ため、倦怠感が出現しはじめ、50%以上になると重篤となり意識消失等を伴う。
また色素異常自体がなくとも、一酸化窒素は酸素よりもヘモグロビンと結びつきやすいため一酸化窒の吸入によって現れることもある
>血性チアノーゼ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


体内の還元ヘモグロビン量の増加、つまり二酸化炭素と結びついた血清鉄が増加するとそれだけ体内組織への酸素の供給量が減りますので、患者さんは酸欠のような状態となり頭痛や息苦しさ、耳鳴り、めまいを感じ、症状が進むと失神したり精神症状をきたし筋力まで低下したりします。

末梢性チアノーゼの例もあるため、あくまでもチアノーゼが出現する定義としては「血中の還元ヘモグロビン量」と定められているので症状が酸欠と同様だからと「チアノーゼ=血中の二酸化炭素濃度が増加している」と覚えてしまわないようにしましょう。
(ただし体内の還元ヘモグロビン量が5 g/dl以上の状態はおおむねSpO2 60%以下にも相当するため、患者さんの苦痛を理解するために頭の片隅に留めておくぶんにはいいと思います)



1:×
血清鉄とは、血中(血清中)に含まれるヘモグロビンという色素の量のことで、血中に存在するヘモグロビンは酸素と結合し、酸素を全身に運んで行き渡らせる役割があります。

この成分が「増加」する原因としてはいくつかありますが、特にアルコールの過剰摂取による肝障害で見られることが多いです。

しかし血中の鉄成分のみが増加したとしてもチアノーゼが起こることはなく、また反対に血清鉄の成分が「減少」したとしても発現する症状は立ちくらみやだるさ、疲れやすさ(いわゆる鉄欠乏性貧血の状態)などですのでこの選択肢は間違いとなります。


2:×
上記の通りチアノーゼの出現には「血中還元ヘモグロビンの量」が大きく関わるため、「血中”酸素”分圧」の上昇では出現しません。

だからといって体内の酸素量を観察する必要がないわけではなく、動脈血酸素分圧(動脈内にどれだけの"酸素量"があるか/PaO2)が過度に上昇した場合、延髄に存在する呼吸中枢が反応し呼吸抑制を引き起こす危険性もあるので呼吸器に障害のある方や酸素投与を受ける方の場合は注意深く観察する必要があります。

ちなみにPaO2の基準値は通常の呼吸時(大気空気)で80~100Torr(mmHg)です。
測定値がこれ以上の場合は酸素の過剰投与か過換気状態、これ以下の場合は呼吸不全を考え対処する必要があります。

余談ですが、酸素分圧が上昇したら単純にチアノーゼの反対である紅鮮色の皮膚色になると考えるのは危険ですのでやめましょう。
紅鮮色の皮膚色は一酸化炭素中毒によく見られる症状のひとつです。


3:×
文頭にも記載があるとおり、チアノーゼの出現の条件と定義には「血中還元ヘモグロビンの量」が関わるためこの選択肢を選ぶのは不適切です。
血中二酸化炭素分圧の上昇はあくまで2次的に出現する症状です。


4:○
チアノーゼ出現の定義をしっかり覚えていれば、ほかのややこしい選択肢にも惑わされずこの選択肢が最も適切であると気付けるはずです。

0
還元ヘモグロビンが酸素と結びついて、酸化ヘモグロビンとなります。

これが何らかの循環系や呼吸系に問題がおきて、還元ヘモグロビンの数が増加すると、チアノーゼを呈します。

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