看護師 過去問
第104回
問139 (午後 問139)
問題文
成人の安静時における所見で異常なのはどれか。
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問題
看護師国家試験 第104回 問139(午後 問139) (訂正依頼・報告はこちら)
成人の安静時における所見で異常なのはどれか。
- 体温36.2℃
- 呼吸数12/分
- 脈拍116/分
- 血圧128/84mmHg
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この過去問の解説 (3件)
01
バイタルサインについて押さえておくことがポイントです。
1 . 〇
体温36.2℃は成人の正常値です。体温35.5~36.6℃が目安です。
2 . 〇
呼吸数12/分は成人の正常値です。25/分を頻呼吸、9/分を徐呼吸といいます。
3 . ×
脈拍116/分は頻脈です。100/分以上を頻脈、60/分以下を徐脈といいます。
4 . 〇
血圧128/84mmHgは成人の正常値です。日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン2014では、以下のようにラインを定めています。
・至適血圧:120/80mmHg
・正常血圧:130/85mmHg
・正常高値血圧:140/90mmHg
・Ⅰ度高血圧:160/100mmHg
・Ⅱ度高血圧:180/110mmHg
・Ⅲ度高血圧:上記以上
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02
1:×
成人の安静時の体温の、腋窩で測定した際の基準値は36℃前後ですのでこの数値で正常範囲内です。
37~38℃を微熱、38℃以上を高熱と呼びます。そして35℃以下を低体温と呼びます。
1日のうちでも変動し、起床直後の早朝が最も低く、夕方に最も上がって37℃台まで達する人もいます。
発熱の原因には様々な可能性が考えられますが、最も可能性が高いのは
・感染
・体内のどこかしらで炎症が起こっている
・腫瘍(がん)
の3つに大分されることがほとんどです。
あるいは、薬剤の影響で体温を調整する機能が狂ってしまい恒常性が保てないといった可能性もありますので単純に発熱=クーリングと条件反射的な行為ばかりせず、何が要因で起こっている発熱かをしっかり意識しながら対処しましょう。
2:×
呼吸数の基準値は1分間に15~20回ですのでこの選択肢も正常範囲内です。
30~40回が頻呼吸、12回以下は徐呼吸と呼びます。
呼吸の異常には”回数のみ”に着目したものと、一回換気量(一度の呼吸で肺の内部の空気がどれだけ出入りしているか)が要因で”呼吸回数に影響がでている”もの、聴診器や通常通り耳にした際の”呼吸音”、そして呼吸自体の”リズムについての異常”など、単純に「呼吸」と言っても様々な観察点がありますので是非専門の資料に目を通してみてください。
特に呼吸リズムはある特定の疾病に結び付くものもあり、学んでおいて損はありません。
3:◯
脈拍の基準値は1分間に60~80回ですので設問の1分間に116回は「頻脈」の状態です。
ちなみに100回以上を頻脈と呼び、50回以下を徐脈と呼びます。
乳幼児、または交感神経が優位になっている場合は脈が早くなる傾向があり、反対に高齢者や副交感神経が優位になっている際には脈拍は遅くなります。
また、測定時には回数だけではなく血管に触れた際に指先で感じる鼓動の強さ(「脈圧/みゃくあつ」といいます)や、正確に一定のリズムで拍動が触れるかどうかなどにも留意して測定します。
緊急時は15秒間測定してその回数を4倍にするか、30秒測定してその数字を2倍にします。
ただし、既往歴で心疾患があることがすでに分かっていたり、チアノーゼや胸部痛などで心疾患の可能性がある場合などは脈圧や拍動のリズムに異常のある可能性が高くなるためできる限り1分間しっかり測定することが望ましいです。
4:×
近年、血圧の基準値は日本高血圧学会による”多少高めと見えてもすぐに治療を必要とするわけではない「正常域血圧」”と、”治療、または専門的な経過観察を要する「高血圧」”の2種類に大分されています。
判定自体も1度の測定で決定ではなく、複数回、もしくは家庭で決まった時間に自己測定してしまい、その記録をもとに診断します(傾向としては院内での測定よりも家庭での測定結果を優先します)。
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<正常域血圧>
①至適血圧:(収縮期血圧)120未満 - かつ- (拡張期血圧) 80未満
②正常血圧:120〜129 -かつ/または -80〜84
③正常高血圧:130〜139 -かつ/または -85〜89
<高血圧>
④ I度高血圧:140〜159 - かつ/または -90〜99
⑤ II度高血圧:160〜179 - かつ/または - 100〜109
⑥Ⅲ度高血圧:180以上 - かつ/または - 110以上
⑦(孤立性)収縮期高血圧:140以上 - かつ - 90未満
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※③の正常高血圧は、現在は正常範域でもそのままの生活を続ければ将来は高血圧になる可能性が高いため、生活習慣に注意し定期的な血圧測定を続ける必要があります。
血圧128/84mmHgであれば上記の表内の②正常期血圧に該当するため、正常範囲内です。
一般向け「高血圧治療ガイドライン」解説冊子 - 日本高血圧協会
https://www.jpnsh.jp/data/jsh2014/jsh2014_gen.pdf
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03
脈拍のみ頻脈であり、不整脈や貧血、自覚症状の有無を確認します。
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