正解:3.抗アンドロゲン薬
解説:
1 . インターフェロン:肝炎の治療薬として使われています。
2 . α交感神経遮断薬 :前立腺肥大の治療薬として使われています。前立腺や尿道のα1受容体を遮断し、前立腺の縮小、尿道の拡張などにより前立腺肥大による排尿障害を改善します。α1受容体遮断作用により、血管を拡張させ血圧を下げる効果もある為、高血圧治療薬として使用する事もあります。
3 . 抗アンドロゲン薬 :精巣、副腎および前立腺癌組織においてアンドロゲンの合成を阻害する薬剤です。前立腺癌は、男性ホルモンの影響を受けて増殖・進行するという特性を持っています。男性ホルモンは、95%が精巣(睾丸)から、5%が副腎から分泌されています。精巣(睾丸)や副腎で作られたアンドロゲンは、前立腺の中でジヒドロテストステロンという物質に変わります。このジヒドロテストステロンは、前立腺にあるアンドロゲン受容体と結合して癌細胞に働きかけ、癌を増殖させます。このジヒドロテストステロンとアンドロゲン受容体の結合をブロックするのが、抗アンドロゲン薬です。抗アンドロゲン薬は、精巣だけでなく副腎で作られたアンドロゲンの働きも同時に抑えることができます。
4 . 抗エストロゲン薬:乳癌の治療薬として使われています。乳癌組織においてエストロゲンの作用を阻害する抗エストロゲン作用により乳癌を治療します。乳癌細胞にはエストロゲン受容体というものがあり、この受容体にエストロゲンが作用すると乳癌細胞が活性化し、乳癌が進行しやすくなります。子宮内膜や骨においてはエストロゲン様作用をあらわすため、子宮体癌などへの影響を考慮する必要があります。