看護師の過去問
第104回
午後 問154

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問題

看護師国家試験 第104回 午後 問154 (訂正依頼・報告はこちら)

前立腺癌(prostate cancer)の治療薬はどれか。
  • インターフェロン
  • α交感神経遮断薬
  • 抗アンドロゲン薬
  • 抗エストロゲン薬

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この過去問の解説 (3件)

01

インターフェロンは、体内で産生するサイトカインの一つで、リンパ球を活性化し免疫力を増強させるため、肝炎の治療に用いられます。このため1は誤りです。

α交感神経遮断薬は血管や泌尿器にある平滑筋α受容体を遮断する作用を持ちます。そのため、高血圧や前立腺肥大に伴う排尿障害に適応されます。このため2は誤りです。

前立腺癌の治療薬として、男性ホルモンの作用を抑制する抗アンドロゲン薬が用いられます。正解は 3 です。

抗エストロゲン薬は、卵巣癌、乳癌などの治療に用いられます。このため4は誤りです。

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02

正解:3.抗アンドロゲン薬

解説:
1 . インターフェロン:肝炎の治療薬として使われています。

2 . α交感神経遮断薬 :前立腺肥大の治療薬として使われています。前立腺や尿道のα1受容体を遮断し、前立腺の縮小、尿道の拡張などにより前立腺肥大による排尿障害を改善します。α1受容体遮断作用により、血管を拡張させ血圧を下げる効果もある為、高血圧治療薬として使用する事もあります。

3 . 抗アンドロゲン薬 :精巣、副腎および前立腺癌組織においてアンドロゲンの合成を阻害する薬剤です。前立腺癌は、男性ホルモンの影響を受けて増殖・進行するという特性を持っています。男性ホルモンは、95%が精巣(睾丸)から、5%が副腎から分泌されています。精巣(睾丸)や副腎で作られたアンドロゲンは、前立腺の中でジヒドロテストステロンという物質に変わります。このジヒドロテストステロンは、前立腺にあるアンドロゲン受容体と結合して癌細胞に働きかけ、癌を増殖させます。このジヒドロテストステロンとアンドロゲン受容体の結合をブロックするのが、抗アンドロゲン薬です。抗アンドロゲン薬は、精巣だけでなく副腎で作られたアンドロゲンの働きも同時に抑えることができます。

4 . 抗エストロゲン薬:乳癌の治療薬として使われています。乳癌組織においてエストロゲンの作用を阻害する抗エストロゲン作用により乳癌を治療します。乳癌細胞にはエストロゲン受容体というものがあり、この受容体にエストロゲンが作用すると乳癌細胞が活性化し、乳癌が進行しやすくなります。子宮内膜や骨においてはエストロゲン様作用をあらわすため、子宮体癌などへの影響を考慮する必要があります。

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03

インターフェロンを用いるのは肝炎の治療になります。
α交感神経遮断薬を用いるのはα交感神経が作用する血圧や前立腺です。

アンドロゲンとエストロゲンはホルモン療法です。
それぞれ男性ホルモンと女性ホルモンですね。

前立腺は男性ホルモンと関係する疾患なので抗アンドロゲン薬は有効です。

抗エストロゲンは乳がんに用いられます。

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